10月より開始した新連載「じぶん働き方改革」。第2回の「作業の効率化が下手な3タイプ あなたがすべき対策は」では、「段取りベタ」、「標準化ベタ」、「優先順位ベタ」を改善することが残業を減らす鍵とお伝えしました。前回の記事「『自分でやったほうが早い病』、必ず治る方法はコレ」でお教えした「標準化ベタ」をつぶすための対策に続き、今回は「優先順位ベタ」をつぶすためのコツについてお伝えします。

「出世すると業務量が増える」のか?

仕事が多すぎてパニックになっていませんか? (C) PIXTA

 先日「今の仕事も職場も好きだしやりがいを感じている。でも出世はしたくない。だって今よりも業務量が増えるなんて、考えるだけでもぞっとする」という人の話を聞きました。

 彼女は30代半ば。後輩が増えていく中、いつまでも新人気分でいられないのは分かっています。かといって昇進を目指してバリバリ働く、というのも大変そうで今は考えられないとのこと。彼女は決して「腰掛け」気分で働いているわけではなく、むしろ真面目で一生懸命に仕事に取り組んでいます。真面目だからこそ、出世したら今の一生懸命さを2倍、3倍にすることが必要だ、と思い込んで暗たんたる気持ちになっているようです。

 実は、出世するということと、業務量が増えるということに相関関係はありません。業務量が増えるのではなく、業務の質が変わるだけです。今まで自分が全部やっていたことを部下の特性を見ながら割り振るといった、プロデューサー的視点は必要です。しかし、実作業という意味においては手足を動かすことは減るため、あなたの工夫次第で業務がグンとラクになることだってあり得るのです。

 出世に限らず、ステージが上がると自動的に今よりももっと大変になる、と思っている方は多い気がします。しかし、実は逆です。ステージが上がれば上がるほど、自分の裁量で物事を動かすことができるようになるため、ラクに楽しく仕事ができるようになるのです。もちろん責任も増えるのでプレッシャーは高まるかもしれません。でも、プレッシャーはチャンスです。自分で決めたことを自由に遂行して、市場にどう受け入れられるかを試す機会が与えられると思ったら、楽しいと思いませんか?

 もしあなたがそう思えないのなら、今回紹介する「優先順位ベタ」のワナにはまっているのかもしれません。成果が上がりやすくて楽しい仕事と、頑張っても成果を上げにくい仕事を一緒にして、同じ労力で頑張ろうとしているために、仕事をすることの楽しさを忘れてしまっているのです。