曖昧な言葉を避けて論理的に話すクセをつけよう

 「プレゼンをしても評価が低かったり、仕事の“手戻り”が多かったりするのは、相手に伝わりにくい言葉を使っているから。論理的で相手が理解しやすい話し方に変えれば仕事がスムーズに進み、評価も自信もアップします」

 そう話すのは、論理的な話し方のプロ、吉岡友治さん。「話し方には、相手と親しくなるための話し方と、用件を伝えるための話し方との2種類があります。仕事で求められるのは後者の話し方。正しく用件が伝わる言葉を使ったり、話す順番を工夫したりすることが不可欠です」

 相手に伝わる話し方の基本は、「短い言葉でハッキリ話す」「言いたいことに根拠を添える」「主語を明確にする」「接続詞を多用しない」など、どれも日常生活で改善できることばかりだ。

 「例えば、『~だと思います』を『~です』に変えるだけで、言いたいことの意図が明確に伝わります。そのうえで、『なぜなら~だからです』といった、論理的に説明できる根拠を用意しておくと、相手が納得し、同意を得やすくなります」

 このページでは、働き女子がつい使いがちなNGフレーズを紹介。日ごろの言葉遣いのクセを振り返りつつ、当てはまるところは正しい言い回しに変え、仕事がスイスイ進む話し方を身に付けよう。

kikuo / PIXTA(ピクスタ)

会議や上司へのプレゼン

疑問文の形をしていても、実際には相手の同意を得つつ、自分の思い通りに物事を推し進めたいとの意図が感じられる。丁寧に言っているつもりが裏目に出て、押しつけがましく聞こえることも。むしろ、「○○ですね」という断定形で言い切ろう。相手からの質問に備えて、「なぜなら~」という根拠も用意しておくと安心。

自分の意見や考えを述べる場合、いちいち「思います」と言わなくても十分に伝わる。むしろ、「私はこう思います」と何度も言うことで、話が冗長で自信がないという印象を相手に与えることも。根拠があるときは断定を恐れずに「〇〇です」を、根拠が曖昧なときや推量のニュアンスを加えたいときは「〇〇でしょう」を使って。

英語の「and」に当たる「そして」を何度も使うと、事実や意見が積み重なっていくため、話が長くなりがち。因果関係も不明確になりやすく、「結局、何が言いたいの?」と相手を困惑させる原因にも。「そして」を使うのは1つの発言につき1回までと決め、「または」「あるいは」などの接続詞に言い換える工夫をしよう。

商品の魅力や、自分が提案したい企画のメリットなどを複数並べて話すことは、ビジネスシーンでは珍しくない。しかし、列挙する数が多すぎると相手の記憶に残りにくくなるし、「押しが強い人」という印象を与えることも。あなたの主張の根拠やメリットは3つまでにして、シンプルに伝えよう。

この人に聞きました
吉岡友治さん
「VOCABOW 小論術」校長
東京大学文学部社会学科卒業、シカゴ大学人文学科修士課程修了。代々木ゼミナール講師を経て現職。ロースクール・MBA志望者などを対象に、文章、論理の指導を行うほか、企業でもロジカルライティングの指導をしている。
取材・文/山口佐知子

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