あなたの「顔下半分」、長くなっていませんか? 年齢を重ねて筋肉が衰えてくると、特に顔の下半分がたるんでくるのです。顔の「見た目年齢」を左右するのは「顔下半分」の長さ。顔下半分を引き上げる「えくぼゆらし+顔筋トレ」で、見た目年齢マイナス5歳を目指しましょう。

 「“美人顔”の条件は、顔下半分(鼻の下からあご先)の長さが顔上半分(眉から鼻の下)と同じかそれ以下」と話すのは、歯科医でデンタル美顔プロデューサーの是枝伸子さん。あなたはいかがだろうか。

 年齢とともに、そして顔の筋肉を動かさないでいると、たるんで、顔下半分が長く見えてくる。すると、見た目年齢も上がってしまう。

 顔は多くの骨格筋と表情筋※ からなり、特に表情筋は薄く繊細な筋肉が多いため衰えやすい。衰えると、上にのった脂肪や皮膚を支えきれず、たるみにつながるのだ。多くの人は、それほど顔を動かしておらず、「顔の筋肉が硬くなっています」と是枝さんは指摘する。

 「硬くなった筋肉をほぐし、筋トレで鍛えれば、たるみが改善して顔の下半分が引き上げられ、顔の上下バランスが整ってきます」(是枝さん)。

 まず行いたいのが是枝さん考案の“えくぼゆらし”。「えくぼの位置は『モダイオラス』といって、筋肉が集まる“ターミナル駅”のような場所。ここをゆらしてマッサージすることで、筋肉が一気にほぐれます」(是枝さん)。まずここをほぐすだけで、筋肉が動きやすくなり、表情が豊かになって顔が引き上がる。マッサージ後に筋トレを行えば効果も高まり、ほうれい線も薄くなるという。

※骨格筋は両端が骨についている筋肉。表情筋はそうでない筋肉

まずこれだけ2分
顔下半分が引き上がる
えくぼゆらし

筋肉の“ターミナル駅”である「モダイオラス」をゆらしてマッサージ。顔の筋肉が一気にほぐれる。左右1分ずつ行って。

口角の横をつかんでゆらす
口の中に親指を入れ、親指と人さし指でえくぼの位置(口角の延長とほうれい線がぶつかるところ)をつかむ。コリっと硬くなっている場所を探して。つかんだら円を描くようにゆらす(左右とも)。右側は左手で、左側は右手で行う。左右各1分ほど。お風呂の中で行うのがオススメ。ほかにも歯磨きのときなど、1日1~2回行いたい。

慣れてきたらここもプラス
「モダイオラス」マッサージに慣れてきたら、「咬筋」などもあわせてほぐそう。口の中に入れた親指を頬骨が当たるところ(目尻の下あたり)に置き、人さし指とで挟んで、上下に揺らす。左右30秒ずつ。

この人に聞きました
是枝伸子さん
アクアタウン歯科クリニック(名古屋市)
副院長、デンタル美顔プロデューサー

日本大学歯学部卒業。歯科医の立場から、自身のコンプレックスをきっかけに「若くきれいに見える顔」を研究し、「デンタル美顔術」を考案。歯科医として治療にあたりながら、美顔の施術も手掛け、女優やモデルへの施術も行っている。著書に『美人に見られたければ顔の「下半分」を鍛えなさい!』(講談社)。

取材・文/中野恵子(編集部) 写真/鈴木希代江、佐々木俊 スタイリング/椎野糸子 ヘア&メイク/依田陽子
モデル/松嶋恵里

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