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5歳、7歳の子どもを韓国に残してハーバードで学ぶ34歳の母ドンヨンの場合

2016年1月7日

「子どものために社会に貢献する姿を見せるのも、母親の重要な責務だと思う」

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 テレビ局の報道記者を辞めて、ハーバード・ケネディ・スクールで公共政策を学ぶ大倉瑶子さん。学びの場で出会った人たち、教室から見える日本のカタチ──ハーバードからのリポートをお届けします。

「女性にとって日本で働くのはやっぱり大変なの?」

 ハーバードでの留学生活スタートから4カ月。世界中から集まる学生からよく聞かれる質問だ。

 「MATAHARAで女性は会社を辞めるんでしょ?」。マタニティハラスメント=MATAHARAはいつから万国共通の言葉になったのか・・・驚きを隠せず、答えに詰まってしまった。

 「日本の今後」がテーマの講演会では、「厚生労働省が女性登用のために、中小企業への助成金を始めたが、申請が一つもないのはなぜ?」と出席者から具体的な質問が飛び、日本人パネリストが答えに詰まる場面に遭遇した。アベノミクスが世界の注目を集めると同時に、成長戦略の重要課題である女性の登用と活躍もこのままでは絵に描いた餅になる事が、残念ながら見透かされているのだ。

 私が留学しているハーバード・ケネディ・スクールは公共政策を学ぶ大学院だが、いわゆる「勉強」が第一義的な場ではない。日本では、大学院は「研究」や「学問の追及」をする場所だという感覚が強いが、ケネディ・スクールに来る生徒の目的は「人脈の構築」や「自分のキャリアを改めて考える」ことだ。生徒の出身国はもちろん、関心のあるテーマも金融、国際開発、教育、と多岐に渡る。そして卒業後、生徒は政府(中央・地方)、民間企業、NGO・NPO、国際機関など、十人十色のキャリアへと進む。

 そんな学校に来て一番驚いたのは、女性のクラスメートが描く自由な未来だ。婚約者や夫を自国に残して来ている女性のみならず、夫と子供を自国に残している女性、夫を自国に残し子供と一緒に留学している女性が「普通に」いるのだ。カザフスタンの政府関係者、ドイツのニュース番組のアナウンサー、ファッション業界で働いていたフィンランド人女性・・・出身国も職歴もバラバラだが、それぞれ自分の道を開拓しに来ている。確かに、日本人の中でもそのような両立をしている人もいるが、「例外」、さらには「何かを犠牲にしている人」と見られがちだ。「女性進出」を考える上で自分や周りの友人を苦しめているのは、制度の問題に加え、社会によって構築されているこのような価値観だ。ハーバードに来ている女性たちにとって、キャリアと家庭の両立があまりにも当然なことに、私は衝撃を受けた。そして心底、羨ましく思った。

 韓国から来ている34歳のドンヨンの場合―。華奢で小柄な彼女は、見た目によらずイラク駐留経験もある軍人だ。留学前は、国防省で政策企画官として働いていた。ドンヨンの一日は、ソウルにいる夫、そして7歳と5歳の子どもとのビデオ電話から始まる。「お友達と何をして遊んだの?」「ママは今、国と国がどうやって仲良くできるのか、勉強しているのよ」。この30分の毎朝の会話が、原動力だという。女性が家族を残して単身で留学するのは、日本だとあまり考えられないと正直に伝えると、意外な答えが返ってきた。

韓国出身の留学生・ドンヨン。

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Profile
大倉瑶子
大倉瑶子
テレビ局で報道記者・ディレクターとして4年働く。東日本大震災の取材やフィリピンでの台風被災地のボランティアを通して、災害復旧に興味を持ち、退職を決断。フルブライト奨学生として、ハーバード・ケネディ・スクールで学んでいる。
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