毎日行うシャンプーやドライヤーは、間違った方法で続けてしまうと、頭皮環境の悪化を招いて抜け毛の原因になったり、髪のダメージを進行させてしまったりすることもあります。誰かに教わることがほとんどない、シャンプーやドライヤーの正しいやり方についてお届けします。
汚れを落とすだけじゃない、「成分を届ける」のもシャンプーの役割
ヘアケアというと、トリートメントなど「与えるケア」に意識が行きがちですが、実は毎日のシャンプーがとても大切だと話すのはミルボン中央研究所の渡邉紘介さん。
「シャンプーは汚れを落とすためだけのもの、と思いがちですが、実はシャンプーは、汚れを落とすだけでなく、頭皮や髪に必要な成分を届ける役割もあります。髪の毛を育む土台である頭皮を毎日のシャンプーで清潔に整え、必要な成分を届けてあげることが、美しい髪の毛を育てる第一歩です」(渡邉さん)
自己流でやりがちなシャンプーの正しい方法を渡邉さんに教えてもらいました。
実はかなり大事な「予洗い」。1~2分はかけるべし
正しいシャンプーの方法
(1)入浴前にブラッシング
ロングヘアの人は、お風呂に入る前に乾いた髪の状態でブラッシングしておきます。髪の絡まりをといておくことで、髪の根元にお湯やシャンプーが行き渡りやすくなります。
*ただし、固めるタイプのワックスやスプレーなどが付いているときは無理にブラッシングをしないこと。
(2)1~2分かけて予洗い
30秒以内で済ませている人が多いので、1~2分かけてしっかりと予洗いします。頭皮と髪の毛をまんべんなく濡らすことで、多くの汚れは落とすことができます。しっかり予洗いをしておくことで、その後にシャンプーを付けたときに、汚れを落とすことに洗浄成分が取られず、必要な成分を髪や頭皮にしっかりと行き届かせることができます。
(3)地肌中心に洗う&泡コーミング
手のひらでしっかり泡立ててから、頭皮全体に泡を行き届かせて、指の腹でマッサージするように洗います。頭皮全体を洗ったら、粗目のくしでコーミングをして、毛先まで泡を通します。これによって、摩擦をかけることなく、汚れを落としながら、必要な成分を毛先まで届かせます。
(4)泡が残りやすい後頭部は念入りにすすぐ
頭皮にシャワーを当てて、1~2分かけてしっかりとすすぎます。とくに、ネープ(後頭部の下や襟足の部分)の部分は髪の毛が集まりやすく、すすぎ残りしやすい部分なので、髪の根元に指を入れて手のひらにお湯をためてしっかりとすすぎましょう。