1日を元気に始めるための朝ごはん。毎朝きちんと食べたくても、忙しい日や朝寝坊した日に、つい抜いていませんか? もしかしたら「ダイエットしているから」という人もいるかもしれません。でも、軽い気持ちで「朝ごはん抜き」を続けていると、私たちの体は悲鳴を上げてしまいます。食と健康に詳しい、予防医療コンサルタントの細川モモさんに、働く女性の朝食の実態と朝食の健康効果について伺いました。
予防医療コンサルタント
アメリカで最新の栄養学を学び、International Nutrition Supplement Adviserの資格を取得。医師や栄養士による予防医療チーム「Luvtelli Tokyo&New York」主宰。2011~2015年にミス・ユニバース・ジャパン ビューティーキャンプ講師を務める。2014年からは三菱地所と共同で東京・丸の内に「まるのうち保健室」を立ち上げ、国内初となる「働き女子1000名白書」をまとめる。著書に「細川モモの美人食堂」(主婦の友社)、「『食事』を知っているだけで人生を大きく守れる」(ダイヤモンド社)など。
日本の女性は栄養・運動・睡眠が足りない三重苦
2014年から「まるのうち保健室」として、働く女性約2000人の生活習慣や健康状態を調べている細川モモさん。その結果を目の当たりにして、驚きと危機感を覚えたといいます。
「日本の女性は圧倒的に栄養・運動習慣・睡眠が足りないんです。2014年の調査では約4割の女性が朝ごはんを欠食していました。朝ごはんを抜くと、およそ1食分の400kcalが減るため、必然的に1日の摂取カロリーも下がります。20代女性の平均摂取エネルギーは1480kcal、30代は1479kcalまで落ち込んでいました」(細川さん)
20代……36%
平均摂取エネルギー量
20代……1480kcal
30代……1479kcal
【参考】女性の必要摂取エネルギー量
20~30代……2000kcal
この1479kcalという数字は、糖尿病の治療食や70代の高齢者が食べている食事よりも低い摂取量。
細川さんは強調します。「働きざかりの20~30代の女性に必要なのは、1日1800~2000kcal。皆さん、もっと食べていいんです!」