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2016年7月28日

ピコナ(2)100時間超の残業を30時間に 原因は「不安」と「罪悪感」

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平均残業時間が月100時間というアニメーション業界で、残業8割減に成功したピコナ。一連の残業を減らす取り組みは、2014年にリクルートキャリアが主催する「グッド・アクション2014」にて特別賞を受賞しました。残業の回数に制限を設けた「残業チケット」をはじめ、さまざまな取り組みを発案してきたCEOの吉田健さんに「残業チケット」が生まれた理由を伺いました。

「なんとなく」残業する習慣をなくす

――「残業チケット」を始めたきっかけは何ですか?

 残業を減らす取り組みを始めたのは2012年からです。当時は月の残業時間が100時間を超えているような状況でした。疲労で体調を崩す社員もいましたし、激務に耐えられず退職する社員も出てしまいました。このままでは仕事の質も下がってしまうし、何より社員のためにならないと思い、仕事の進め方を根本的に変えなければと決意したんです。

ピコナCEO 吉田健さん

 それまでは労務管理をすべて紙で行っていたので、労働時間をきちんと集計しきれていませんでした。そこで、実際に社員がどれだけ残業しているのか、数値化して現状を把握することから始めました。数値化したのは労働時間だけではありません。毎日の作業内容を、「質」「難易度」「進捗度合い」といった側面からもデータ化していきました。

 それらのデータを元に、「労働時間」と「仕事の量・質」を比較したところ、この二つは必ずしも比例しないことが分かりました。この頃、社員の残業時間は月100時間を超えることもしばしば。毎日5時間も残業している計算になります。労働時間が長いほど質が上がる訳ではないのなら、思い切って残業の回数を決めてみてはどうかと思ったんです。こちらで残業できる回数を区切ってしまって、その中で仕事のやりくりをしてもらうようにすれば、時間を効率的に使う習慣がつくのではないかと考えました。そのため、残業を申請する際に「なぜ残業しなければならないのか」を社員にプレゼンさせて、時間の使い方を意識してもらう機会も取り入れました。

――連日残業していたところから、急に残業できる日に制限ができて、社員のみなさんに戸惑いはなかったのでしょうか?

 最初は驚いていましたし、なかなかうまくいきませんでした。早々にチケットを使い切ってしまう社員もいましたよ。ただ、社内の様子を見ていて、「なんとなく」残業をしていることが多いのではないかと感じていました。「納期が不安だから少し前倒して作業しておこう」「みんな残っているから自分もいよう」などの理由ですね。社員に残業する理由を尋ねて回ると、「この作業は明日でも大丈夫なんだ」「別工程の待ち時間があるから今日は帰っても問題ないかもしれない」と、徐々に気が付いてくれました。

 チケット制度が浸透し始めると、社員の働き方が変わっていきました。長くなりがちだった打ち合わせの時間が短縮されたり、そもそも必要性がなかった会議をなくしたり。クリエイターたちは、働く時間が制限されたので、自分のこれまでのワークフローを見直さざるを得なくなったんです。こうした工夫は、優先順位をつけたり、スケジュールを組み立てる訓練にもなりました。

 アニメーションの制作は関わる人数や工数が多いので、自分の作業だけスピードアップしても帰れません。残業をしないために、社員みんながプロジェクトの全体像をきちんと把握するようになりました。最初は「残業しないと仕事が終わりません」と言っていた社員も、「あれ、終わりました」と驚いていましたよ。全体の進行が見えているから、安心してその日の仕事を終わらせることができるようになりました。早く帰れた分はインプットの時間に充てることもできるし、夜しっかり寝て、翌朝すっきりした状態で仕事に向かった方が効率もいい。時間のコントロールができるといいことばかりなんです。

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