国際線のLCC 国内線とは何が違う?
本連載の記事「飛行機1円で乗れることも LCCの何が一長一短?」でLCCの短所を以下の5つ取り上げた。
・マイルがたまらない
・機内の飲食が有料
・預け荷物や座席指定が有料
・座席が狭い
・空港が遠い
これらの多くは国際線でもそのまま当てはまるが、一部例外もある。
例えば、マイル。レガシーキャリアを親会社に持つLCCでは、親会社のマイレージプログラムにマイルをためられるケースがある。たとえばスクートおよびタイガーエアでは運賃種別によってはシンガポール航空にそれぞれマイルを積算できる。またエアプサンも、アシアナ航空のコードシェア便として搭乗した場合に限り、アシアナ航空にマイルをためられる。
エアプサンでは預け荷物は無料、機内食も無料で提供している。現在では有料化されてしまったが、以前はビールなどのアルコール飲料も無料だった。同じLCCでもサービス内容はまちまちであることが分かる。
座席の広さも航空会社によって差がある。スクートやエアアジアなどは、シートピッチが約31インチ(約78.74センチ)と、レガシーキャリアに匹敵する広さを誇る。実際に乗ってみると、やはり過ごしやすさが全然違う。
さらにはいわゆるエコノミークラスだけでなく、ビジネスクラス相当の豪華なシートも用意されている。当然追加料金が必要だが、大抵はレガシーキャリアのビジネスクラスと比較すると割安な設定になっている。
国内線との決定的な違いとしては、国際線のLCCでは羽田空港に発着する便がある。しかも夜行便が多いため、短期旅行では効率のいいスケジュールとなっている点は特筆すべきだ。
例えばエアアジアの羽田発クアラルンプール行きは、23時45分発となっている。羽田ならば都心からすぐだし、職場の場所次第ではぎりぎりまで残業したとしても間に合う時間だ。翌朝に到着するので、機内でゆっくり休めば初日から丸一日現地で過ごすことができる。