新年度となる4月に向けて、新しい住まいを探す人が増える時期になりました。賃貸物件で一人暮らしをしている働く女性の皆さんは、どんな家を選んでいるのでしょうか。また、住まいの満足度が高い人は、どんな物件に住んでいるのでしょうか。読者アンケートと専門家への取材を基に、「仕事がはかどる部屋探し」を提案します。第4回の今回は、読者の声をもとに、住まいと仕事の満足度は比例するのか探ります。

特集「仕事がはかどる部屋探し」目次
(1)読者の住まいを調査 平均家賃・間取り・通勤時間は?
(2)引っ越しの何カ月前から物件探し始める? 読者の平均
(3)読者の物件探し「諦めてもいい条件」1位は意外なコレ
(4)引っ越して仕事に影響が出た人、4割も どんな影響?(この記事)
(5)読者のお部屋自慢 気に入っているところは?(2月26日公開予定)
 *この後も、順次公開予定。お楽しみに

「今の住まいの満足度」は平均74.2点

仕事と住まいの満足度は、比例する? (C) PIXTA
仕事と住まいの満足度は、比例する? (C) PIXTA
【調査概要】
◎日経ウーマンオンライン上で読者を対象に実施
◎調査期間:2017年12月14日(木)~2018年1月21日(日)
◎有効回答者数:277人(賃貸物件で一人暮らしをしている有職者)
◆平均年齢37.2歳、住んでいる都道府県トップ3:多い順に、東京41.9%、大阪10.1%、神奈川9.4%、ワークスタイルのトップ3:多い順に、会社員(一般職)60.3%、教職員・教育関係者7.9%、派遣社員6.9%

 「あなたは今の住まいに満足していますか」と聞いたところ、「満足している」と回答した人は25.3%、「やや満足している」人が58.5%で、合わせて83.8%の人が住まいに満足しているという結果でした。「満足していない」人はわずか4.3%にとどまっています。住まいへの満足度は、100点満点で平均74.2点でした。

Q.あなたは今の住まいに満足していますか?
Q.あなたは今の住まいに満足していますか?
「満足している」「やや満足している」が多いという結果になりました

 その点数をつけた理由を具体的に教えてもらいました。点数が低い順に紹介します。

3点:狭い、古い、駅まで遠い(32歳、建設、一般事務)

70点:駅から少し歩くので(28歳、医療福祉関連、専門職)

70点:駅から近くてきれいだが、少し手狭(30歳、製造、一般事務)

80点:駅からの距離、間取り、広さ、近くに神社があり静かな環境、築年数が浅いのできれいな室内、などほとんど問題ない。宅配ボックスがあれば100点だったと思う(35歳、医療福祉関連、専門職)

80点:仲介の不動産会社のおじさんが苦手。更新のたびに引っ越そうと考えるが、それを上回って居心地がいい部屋。部屋に罪はないけど、80点(27歳、製造、専門職)

95点:もう少し広さがあれば、と思う時がある(28歳、運輸、総務・受付)

95点:基本的に満足しているが、可能ならもっと家賃が安くなってほしい。笑(24歳、公務員、人事・一般事務)

100点:都心でこれだけ条件がいいのはないと思う(31歳、医療福祉関連、専門職)

 皆さんの点数と理由を見てみると、同じ理由でも点数に差があり、人によって捉え方がかなり異なることが分かりました。例えば、上記のケースでは、「少し狭い」「もう少し広さがあれば」という理由で70点の人もいれば95点をつける人もいます。宅配ボックスがないだけで80点にする人もいます。

 コメントの内容としては、「お風呂の追い炊きがあれば」という声が多数ありました。利便性、日当たり、寒さ、騒音など、住んでみないとなかなか分からない点を挙げる人もたくさんいました。

「今の仕事の満足度」は平均66.0点

 次に、「あなたは今の仕事に満足していますか」と質問しました。「満足している」は14.8%、「やや満足している」は52.3%で、合わせて67.1%の人が仕事に満足しているようです。一方で「満足していない」人も9%いました。仕事ヘの満足度は、100点満点で平均66.0点という結果でした。

Q.あなたは今の仕事に満足していますか?
Q.あなたは今の仕事に満足していますか?
「満足している」「やや満足している」が多数派でした

住まいの満足度が高い人は、仕事の満足度も高い

 では、「住まいの満足度」と「仕事の満足度」は比例するのでしょうか。住まいの満足度が80点以上の人と70点以下の人に分けて見てみましょう。

住まいの満足度 80点以上(137人):仕事の満足度は平均70.5点
住まいの満足度 70点以下(107人):仕事の満足度は平均59.1点

 住まいの満足度が高い人は仕事の満足度も高く、住まいの満足度80点以上と70点以下のグループを比べると、仕事の満足度に11ポイントの差があります。その背景を考えてみると、もともとポジティブな人はどちらも満足度が高いという考え方や、仕事の満足度が高い人は給料が高く、住まいにお金をかけているので満足度が上がっているという見方もできそうです。