前回「混ぜるだけのせるだけ 朝の簡単痩せメニュー」では、朝食時に簡単に作って食べることができるメニューを紹介しました。今回は、肌のハリ構造を強化するための夜のコラーゲン摂取法をお伝えします。

(C) PIXTA
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 美容成分として人気のコラーゲン。これまでにシワの減少や肌の水分量アップなど、ヒトでの効果が多数実証されているが、コラーゲンが肌に効くことが解明され始めたのは約10年前。以前は、コラーゲンをとっても胃腸でアミノ酸に分解されてしまうため、特別に肌に効くわけではないと考えられていた。

 「実際は、すべてアミノ酸に分解されるのではなく、アミノ酸がつながったペプチドの形で体内に吸収される」と、京都大学大学院の佐藤健司教授。血中に入ったコラーゲンペプチドは体内を巡り、「真皮でコラーゲンを作る細胞を増やし、間接的に真皮を構成するコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す」と佐藤教授。「実は、特にコラーゲンをとらなくても、ダメージのある部位ではコラーゲンペプチドが生じることが明らかになっている。これはコラーゲンペプチドが組織の再生・修復を促すためとされ、食事でとるコラーゲンも同様に作用すると考えらえる」と佐藤教授。実際に、コラーゲンをとると傷の治りがよくなる、骨が強くなるという研究もある。

 コラーゲンをとるなら「コラーゲンの合成に必要となるたんぱく質やビタミンCも一緒にとるといい」(新田ゼラチンの井上直樹研究員)。

どう違うの? コラーゲンとゼラチン、ペプチドの違い

コラーゲンをとると、消化の過程で3本のらせんがほどけてゼラチンになる。さらに酵素でアミノ酸が複数つながったペプチドに分解されて体内に吸収される。サプリにはもともと吸収しやすいコラーゲンペプチドを配合したものが多い。

コラーゲン
アミノ酸が約1000個つながった鎖が3本らせん状に組み合わさり線維を形成する。分子量30万。水には溶けない。

ゼラチン
コラーゲン線維が熱などでほぐれたもの。分子量数万~数十万。温水には溶けるが水には溶けにくい。

コラーゲンペプチド
ゼラチンを酵素で分解したもの。分子量数百~数千。水に溶けやすい。