加齢とともに筋肉が衰えて起こる“筋肉たるみ”に効くのが、プロテイン(たんぱく質)。一方、肌の弾力が衰える“コラーゲンたるみ”にはやはりコラーゲン。摂取のタイミングは朝と夜。“効かせる”とり方を紹介します。

※プロテインもコラーゲンもどちらもたんぱく質だが、この記事では筋肉の合成・維持に役立つたんぱく質を「プロテイン」、真皮構造の維持に役立つたんぱく質を「コラーゲン」とする。

プロテインの多い食品…乳製品、エビ、大豆、卵
コラーゲンの多い食品…砂肝、ゼラチン、手羽元

 筋肉が衰えることで生じる“筋肉たるみ”。筋肉を強化するには運動が最も効果的だが、もう一つ意識したいのが「朝、プロテインをしっかりとること」と立命館大学スポーツ健康科学部の藤田聡教授。

 「筋肉は24時間絶えず合成と分解を繰り返している。そのスイッチを入れるのがプロテイン。食事でプロテインをとると、筋肉では筋たんぱくの合成が始まり、時間がたつと徐々に分解へと移行する。筋肉の分解は次にプロテインをとるまで続く」と藤田教授。長時間の“絶食”が続いた朝こそしっかりプロテインをとることが重要だ。

 一方、シワなどの“コラーゲンたるみ”を防ぐにはやはりコラーゲンだ。肌のハリや弾力は、真皮層のコラーゲンやエラスチンがバネのように働くことで維持されているが、加齢によりコラーゲンなどの産生量が低下すると、真皮は薄くたるみやすくなる。ところが、「コラーゲンをとると、真皮組織を作り変える細胞の働きが高まり、シワやたるみが軽減し、肌の弾力性や水分量が上昇することがいくつかのヒト試験で確認されている」と新田ゼラチンの井上直樹研究員は説明する。

 コラーゲンをとるなら夜がいい。「睡眠中は副交感神経優位になり、腸の働きが活発になるため、コラーゲンの吸収が高まる」(井上研究員)という。