2017年もそろそろ終わり。時事芸人として朝刊紙からスポーツ紙、夕刊紙、タブロイド紙まで読み込んでいるプチ鹿島さんに、2017年下半期の気になるニュースを振り返っていただきます。前編は、ヒアリ上陸騒動や武井咲さんの結婚発表、斉藤由貴さんの不倫報道、元SMAP3人による「72時間ホンネテレビ」のお話です。

プチ鹿島(ぷち・かしま)

1970年長野県生まれ。オフィス北野所属。時事ネタと読み比べを得意とする芸風で、テレビ、ラジオ等で活躍中。新聞、雑誌、Webなどにコラムを多数寄稿。著書に「芸人式新聞の読み方」(幻冬舎)など。新聞6紙全紙、スポーツ紙、タブロイド紙を購読中。

ヒアリのニュースはなぜ減った?

――夏に「ヒアリ上陸」が騒がれましたが、今はすっかり聞かなくなりました。

プチ鹿島(以下、鹿島) 「ヒアリブーム」のような熱があったのに、今はどこに行ったんだろうという感じですよね。ヒアリは全滅していないはずですが、興味がなくなると報じられなくなるという報道の面白さがあります。やっぱり人は慣れちゃうんだなと感じた一件でした。

 一時は、タブロイド紙を見ると「毒アリ襲来!」など、おどろおどろしい見出しが出ていましたが、実は台湾では死者が出ていないといった事実が出てきて、「伝え過ぎたんじゃない?」というマスコミの軌道修正が入りました。最初は大きく出ていたニュースが軌道修正されるという流れを見るのは、ニュースの見方として面白いのではないでしょうか。

武井咲さんの「ブレなさ」に好感

――他のニュースでも軌道修正が見られるということですか。

鹿島 武井咲さんの結婚発表です。僕はゴシップ紙も熟読しているので、EXILEのTAKAHIROさんとの交際の噂は知っていました。2年前に写真誌に記事が出たときに各媒体が解説していましたから。

 その直後に「あっ」と思ったのは、武井咲さんがCM会見に出席したとき、「(TAKAHIROは)尊敬する一人。今でも変わらず仲良くしています」とコメントしたと報道されたことです。周囲にはいろいろ言われていたかもしれない中、この発言には芯の強さを感じました。「少々のことではうろたえない、すご玉な人なのだろうか?」と見方が変わりましたね。

 そしたら本業の女優業では「黒革の手帖」(テレビ朝日系)という今年のドラマにハマっていました。でも、そもそも武井咲さんは毅然としたすご玉キャラだと考えれば、今回の「黒革の手帖」の役柄がむしろ合うのは必然だったと言えます。当たり役と幸せをつかんだとつくづく思いました。

 ちなみに武井さん、来年は「黒革の母子手帳」ですね。(※編集部注:武井さんの妊娠報道を受けて)

「ブレずに好きな人との関係を続ける芯の強さを感じました」(プチ鹿島さん)
「ブレずに好きな人との関係を続ける芯の強さを感じました」(プチ鹿島さん)