2017年、流行語大賞トップ10に選ばれた「睡眠負債」。睡眠に関する書籍のベストセラーも相次ぎ、今、社会的に睡眠への関心が高まっています。もともと日本人は睡眠時間が短いといわれていますが、実際は何時間なのでしょうか。また睡眠不足は、仕事にどんな影響を与えているのでしょうか。睡眠負債に関する調査から実態を解き明かし、今日から簡単に始められる改善策をご紹介します。

(ニューロスペース調べ、調査期間:2017年11月28日(火)~12月4日(月)、対象:20代から50代の男女846人)

すっきりと目覚めるような睡眠を取っていますか (C) PIXTA
すっきりと目覚めるような睡眠を取っていますか (C) PIXTA

睡眠に不満を抱く人は半数以上

 寝つきや目覚め、時間など、皆さんは自分の睡眠に満足できていますか? まずは率直に、最近の睡眠の満足度について聞いてみました。

睡眠に対する満足度は?
睡眠に対する満足度は?
どの層も半数以上が睡眠に不満を抱えている

 その結果分かったのは、「まったく満足していない」(46.1%)、「あまり満足していない」(11.9%)と、全体では半数以上が睡眠に不満を抱えているということでした。

 また、1歳未満の乳児を抱えた子育て世帯やシフト勤務者を抽出して集計すると、それぞれ、「まったく満足していない」「あまり満足していない」が約7割に上り、多くの人が満足な睡眠を取れていない実態が明らかになりました。

 さらに詳しく聞いてみると、日中勤務者の場合半数以上(約55%)が深夜12時以降に就寝。睡眠時間は全体で7時間未満が67.6%、6時間未満が36.1%ということも分かりました。

 続いて睡眠の悩みを尋ねると、ある程度の時間を確保したとしてもうまく眠れず、質の良い睡眠が取れていない様子が伺えました。

日頃の睡眠の悩みは?(複数回答、n=846)

1位 夜中に目が覚める32.5%
2位 寝つきが悪い30.1%
3位 朝の目覚めが悪い29.1%
4位 寝たはずなのに体がだるい27.8%
5位 起床予定時刻よりも早く目覚めてしまう19.7%

 上位3位にランクインしたのは、「夜中に目が覚める」(32.5%)、「寝つきが悪い」(30.1%)、「朝の目覚めが悪い」(29.1%)。3人に1人が、自分の意思に反して夜中に起きてしまうようです。

 これらの悩みから生じる睡眠不足は、仕事にどのような影響を与えているのでしょうか。