老後費用の準備方法として、よくニュースになっている「個人型確定拠出年金」(通称 iDeCo/イデコ)。2018年を迎え「そろそろ私も老後費用の準備をしてみようかな……」と思い始めた方もいるのでは? そこで、iDeCoにまつわる素朴な疑問を、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんにお聞きしました。6回にわたってお伝えします!

第1回「個人型確定拠出年金って? 将来損をする可能性は?」(この記事)
第2回「FPに聞いた! タイプ別・iDeCoの始め時
第3回「iDeCoで課税されるケースは? 始める前の注意点
第4回「はじめてのiDeCo 掛け金はいくらにすべき?<正規雇用編>」(2月14日公開予定)
第5回「はじめてのiDeCo 掛け金はいくらにすべき?<非正規雇用編>」(2月21日公開予定)
第6回「個人型確定拠出年金を2018年から考えるメリットとは」(2月28日公開予定)

「イデコ」って一体何なの?

Q:最近、周りから「イデコ」という言葉を聞きます。そもそも「イデコ」って何ですか?

A:「イデコ」とは「個人型確定拠出年金」のことです

 イデコは「iDeCo」と書き、「individual-type Defined Contribution pension plan(個人型の拠出が確定された年金制度)」、つまり個人型確定拠出年金の略称です。冒頭の「i」には「私」という意味も込められているんです。

Q:「確定拠出年金」とはどういう意味ですか?

A:毎月の掛け金が「確定」している年金、という意味です

 「確定拠出年金」という言葉を分解して見てみましょう。「拠出」を「確定」する「年金」となりますね。拠出とは毎月の掛け金のことです。つまり、毎月の掛け金が「確定」されている年金、というわけです。

 資金の運用方針は自分で決めるので、実際にもらえる年金額は運用成績によって変動します。似たような言葉で「確定給付年金」がありますが、こちらは受け取る金額(給付)が確定していて、資金の運用方針は他者に任せることになります。

 確定拠出年金には「個人型」と「企業型」の2つのタイプがあり、「個人型」は個人が公的年金の上乗せ分として準備するものです。「個人型」確定拠出年金であるiDeCoは、2017年1月1日以降、原則、国民年金を払っている人なら、誰でも加入できることになりました。一方で「企業型」は、勤務先が制度を導入していないと加入できません。

毎月の掛け金が「確定」されている年金が「確定拠出年金」です (C) PIXTA
毎月の掛け金が「確定」されている年金が「確定拠出年金」です (C) PIXTA