あなたは自分の食生活に自信がありますか。女性が健康体で働き続けるために必要な食生活について詳しく解説する連載・働く女性のための「正しい食生活」 第3回は、何気なく飲んでいるコーヒーやお茶について、予防医療コンサルタントの細川モモさんにお聞きしました。女性の体に欠かせない「鉄」と密接な関係にある飲み物について正しい知識を身に付けましょう。

ドリンクセットの飲み物が鉄分の吸収を妨げる?

 忙しい朝のひととき、香り高いコーヒーを楽しむ。食後やおやつの時間にお茶を飲む。「好きな飲み物を味わうと、リフレッシュできる」「仕事をもう一頑張りできる」という女性も多いのではないでしょうか。

 ところが、コーヒーや紅茶、緑茶、ウーロン茶などの中国茶には「タンニン」が含まれており、ここに注意しなければなりません。タンニンは鉄分と結び付くと「タンニン鉄」となり、腸で吸収されにくくなるという性質があります。

 つまり、「食事中の緑茶」「ドリンクセットのコーヒー or 紅茶」など、普段何気なく口にしている飲み物が、女性の体づくりに欠かせない「鉄分」の吸収を阻害しているのです。

「コーヒーを飲む人は、食事に注意が必要」――なぜ? (C) PIXTA

 では、鉄分を摂取するために、コーヒーは我慢するのが正解なのでしょうか。「リラックスできるコーヒーは飲みたい」という人はどうすればよいのでしょうか。細川さんが組み合わせる食材やコーヒーの飲み方、心掛けについて教えてくれました。

 「鉄には『非ヘム鉄』と『ヘム鉄』があります。タンニンによって吸収が阻害されてしまうのは、ほうれん草、大豆、小松菜など、野菜や穀物に含まれる非ヘム鉄。非ヘム鉄の吸収率は一緒に食べ合わせる食材によって大きく変化します。吸収阻害因子もタンニンやポリフェノール類など複数ありますが、ビタミンCや肉・魚といった動物性たんぱく質と食べ合わせると吸収力がアップします」(細川さん)

 なるほど、鉄分にも種類があり、非ヘム鉄は食べ合わせる食材に気を配るといいのですね。ではヘム鉄は?

 「一方、レバーや牛肉など動物性たんぱく質に含まれるヘム鉄は、食事内容の影響をあまり受けないといわれています。貝類では、赤貝などはヘム鉄、シジミやアサリなどの白いものは非ヘム鉄を多く含んでいます。また、ヘム鉄と非ヘム鉄では、そもそも体内への吸収率が違い、ヘム鉄のほうが吸収率は高いんですよ」(細川さん)

 ヘム鉄を多く含む食事メニューなら、タンニンの影響なく、また吸収率の面からも、鉄分をしっかり取れるというわけですね。コーヒーを飲む人も飲まない人も、同じ鉄分を取るなら、ほうれん草よりも、レバーや赤身の肉から取るほうが効率的だと覚えておきましょう。

 なお、非ヘム鉄中心のランチメニューだったとしても、無駄にしないちょっとしたコツがあります。「もし、非ヘム鉄を含む食材を食べた場合は、飲み物はタンニンの少ない麦茶、ほうじ茶、そば茶がオススメです。病院の入院食でも緑茶は出ませんが、ほうじ茶は出ますよね。貧血でない人は過敏になる必要はありませんが、コーヒー、紅茶、緑茶、中国茶類は食後30分過ぎてから飲むほうが安心です」(細川さん)