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運動不足と睡眠不足が
見えない“食べすぎ”をつくる(2/2)

2009年10月13日

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睡眠不足で食欲が増し
太っていく現代人

 食事や運動だけではない。実は睡眠も肥満に深く関係していることが近年、わかってきた。ここでカギを握るのが、食欲を調整する二つのホルモン、グレリンとレプチンだ。

 グレリンはお腹がすいたとき胃から分泌されるホルモン。脳の食欲中枢を刺激して食欲を感じさせる作用がある。一方、レプチンは脂肪細胞から分泌され、脳の満腹中枢を刺激して食欲を抑える働きをもつ。つまり食欲はグレリンとレプチンがシーソーのようにバランスをとることで調整されている。

30~60歳の男女1024人で、血液中の食欲調整ホルモンの値と平均睡眠時間、体格指数(BMI)との関係を分析。その結果、睡眠時間が短いほど食欲ホルモンのグレリンが高い一方、満腹ホルモンのレプチンが低く、BMIが高かった。
(データ:PLoSMed;1(3):e62,2004より改変)

 ところが、睡眠不足になると、「グレリンが増えて食欲が増す一方、レプチンが減って満腹を感じにくくなる」と宮崎大学医学部教授の中里雅光さんは話す。寝不足した翌日、やたらと食べ物に手が伸びてしまう陰にはこんな体の仕組みがあったわけだ。

 実際、米国の研究では日ごろの睡眠時間が短い人ほどグレリンが多くてレプチンが少なく、太っていることが確かめられている(右グラフ)。

 睡眠不足は寝ている間に分泌される成長ホルモンを抑制して、脂肪の分解や筋肉・骨の形成といった体の代謝も悪くする。これまでの研究では少なくとも7時間、できれば8時間眠った方がいいようだ。

 しかし、平成18年度社会基本調査(総務省)によると、30代女性の75%以上が平均睡眠時間7時間未満、38%が6時間を切っている。

 コンビニ通いで質の悪い油をとり、睡眠不足。しかも体はあまり動かさない。そんな生活は自律神経の働きも悪くする。

しっかり寝ないと
食欲が増して太りやすくなる!

 睡眠時間を十分とることが実は肥満予防に重要な役割を果たすことが近年わかってきた。その証拠の一つが、日ごろの睡眠時間と、食欲を調整する二つのホルモン、グレリン、レプチンの血液中の濃度を調べた下の研究。日ごろから5時間しか寝ていない人は8時間の人に比べて、グレリンが15.5%多い一方、レプチンは14.9%低かった。つまり短時間睡眠の人は食欲が増す一方、満腹を感じにくくなっているというわけ。その結果、睡眠時間が短いほどBMIが高いことも確かめられている。

 女性6万人を16年間追跡した別の研究でも、睡眠時間が短いほど体重増が大きかったと報告されている。

 二晩の寝不足でも、グレリンやレプチンの量には変化が起こることがあると、わかっている。それが習慣化すると食べても食べても満足できない体になっていく。短眠生活は早めに改善しよう。太りにくい体づくりの基本はしっかり眠ることなのだ。

自律神経が弱って
脂肪を燃やせない体に

 「体脂肪の燃焼には交感神経の活性化が必須だが、現代女性はこの働きが弱い」(青木さん)。交感神経とシーソーの関係にある副交感神経は食事や睡眠で活性化されるが、太っている人ではこちらも弱っているという。

 自律神経を鍛える方法として最も実行しやすいのは運動だ。「運動している最中は交感神経が活性化され、運動後はその反動で副交感神経が活性化される」(中里さん)。運動は単に消費カロリーを上げるだけではない効果があるわけだ。

この人に聞きました
上原 兼治 代表
眞健堂薬局・薬剤師
「女性ホルモンのエストロゲンは食欲を抑制しますが、これが効かない月経前の炭水化物渇望はあめ玉でしのぐのが手です」

青木 晃 准教授
順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座
「昼夜逆転の生活は自律神経の働きを悪くします。寒いときは鳥肌を立て暑いときは汗をかいて自律神経を使う心がけを」

中里 雅光 教授
宮崎大学医学部神経・呼吸器・内分泌・代謝内科学講座
「動物は必要量しか食べませんが、人はおごられると余計に食べたりと“脳で食べる”部分が多い分、食欲の調整が難しいのです」
■変更履歴
記事中に「グレリンの過剰とレプチンの低下は一晩寝不足しただけでも起こる」とありましたが、「二晩の寝不足でも、グレリンやレプチンの量には変化が起こることがあると、わかっている」の誤りです。本文は訂正済みです。

取材・文/小林真美子

日経ヘルス 2008年11月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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