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女性のための「医療・健康」の話

未婚女性の卵子凍結保存、日本の現状は?

2015年2月9日

学会がガイドラインを策定、廃棄を巡るトラブルの懸念も

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千葉県浦安市が健康な女性の卵子を凍結保存する構想に補助金を出すという

ニュースが注目を集めているが、未婚女性などの卵子凍結に関する日本の現状はどうなっているのか。

まだパートナーは決まっていないものの、将来の妊娠を望んでいるような健常女性

に対し、卵子の凍結保存を実施するケースは国内でも現れている。

関連学会が昨年、相次いで見解やガイドラインを公表したが、残された課題は少なくない。

 昨今、“卵子の老化”がメディアで盛んに取り上げられ、年齢の経過とともに妊娠が難しくなることへの認識が広まった。その結果、未婚女性の間で、若いうちに卵子を凍結保存することへの関心が高まっている。(2014年11月4日掲載記事を再掲載)

40歳以上での凍結は推奨せず

 癌治療などの医学的介入によって性腺機能の低下を来す可能性がある場合に、緊急避難的に行う「医学的適応」の卵子凍結は、以前から実施されてきた。凍結した卵子は、一定期間保存した後に解凍し、体外受精させてから子宮内へ移植する。

 これに対して、今話題となっているのは、パートナーの不在や仕事の都合など社会的な要因で今すぐに子どもを持つことができず、加齢などによって性腺機能の低下を来す可能性がある場合に実施する「社会的適応」の卵子凍結だ。

 岡山大大学院保健学研究科の中塚幹也氏は2012年6~8月、日本産科婦人科学会に登録している医療機関1157施設に対し、配偶子凍結保存に関する無記名調査を行った(有効回答415施設)。未婚の健常女性の卵子凍結は、257施設(61.9%)が「倫理的に問題ない」と回答し、9施設(2.2%)は既に実施していた。

 ただ、この9施設以外にも実施施設が存在する可能性がある。設備や技術レベル、価格など、不明瞭な部分が少なくないことも事実だ。そこで最近、質の確保や利用者保護を目的に、日本産科婦人科学会と日本生殖医学会が相次いで見解を表明した。

 日本産科婦人科学会は13年12月7日、健常女性が卵子凍結を利用した場合に不利益が生じないよう、実施に当たっての注意点を14年春以降にまとめる方針を示した(※ただし、同学会は健常者の卵子凍結について推奨はしていない。注意点は14年度中にまとめる方針=日経ウーマンオンライン編集部注) 。

 一方、日本生殖医学会は13年11月20日、実施施設が満たすべき施設基準とともに「未受精卵子および卵巣組織の凍結・保存に関するガイドライン」を策定、公表した。同学会理事長で慶應大産婦人科教授の吉村泰典氏は、「社会的適応による卵子凍結を推奨することが目的ではなく、不確かな技術や法外な価格で卵子凍結を行う施設が現れないよう、社会的に監視する必要があると考えた」と策定の狙いを語る。

 ガイドラインは、「医学的適応」「社会的適応」のそれぞれについて、実施する上での手順や注意点などをまとめた(表1)。例えば、本人の生殖以外の目的では使用しないことや、卵子凍結を実施するに当たり、十分な説明を行うことなどを盛り込んでいる。

表1●社会的適応の卵子凍結保存にかかわるガイドラインの内容
(日本生殖医学会「社会的適応による未受精卵子あるいは卵巣組織の凍結・保存のガイドライン」[2013]より抜粋)
注1)インフォームド・コンセントで凍結・保存に関わる医師が行うべき内容
(1)未受精卵子などの凍結保存の方法並びに予想される成績とリスク
(2)凍結保存した未受精卵子などの保存期間および破棄の手続き
(3)凍結した未受精卵などを用いた生殖補助医療の方法および予想される成績とリスク
(4)凍結および保存の費用、その他

 加えて、社会的適応のガイドラインには、「凍結・保存の対象者は成人した女性で、未受精卵子などの採取時の年齢は40歳以上は推奨できない。また凍結保存した未受精卵子などの使用時の年齢は、45歳以上は推奨できない」と推奨年齢を明記した。

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