暮らしの中で大活躍! はっかの主な効能

リフレッシュ効果
鼻や口から入った香りの信号は、情緒の中枢といわれる扁桃体、さらに自律神経の司令塔である視床下部に直接働きかけ、気分をリフレッシュ。

冷却、消炎鎮痛作用
メントールは神経を刺激して冷たいと感じさせる。同時に末梢血管を広げて血行促進し、ほてりを冷ます。

胃腸の働きを良くする
メントールが胃腸の蠕動(ぜんどう)運動を促して働きを正常に。お腹の張りや痛みの改善、食べ過ぎ時の消化促進、吐き気を抑える。お通じ改善効果も。

抗菌・抗ウイルス作用
メントールに抗菌・抗ウィルス効果があり、カゼ予防のほかカビ・ダニを防ぐ効果も。「空気中に粉霧すれば空気清浄にもいい」(橋口医師)

香りや用途もさまざま 世界のミント

アップルミント
リンゴのような甘い香り。パイナップルミントも同種で、丸みのある葉が特徴。フレッシュハーブティーにも向く。


オレンジミント
強い柑橘系の香りで、ベルガモットミントとも呼ばれる。濃色の葉が特徴。サラダなど生食に向く。


スペアミント
和名はミドリハッカ。おだやかで柔らかい香り。食用に向く。主成分はカルボンで、メントールは含まない。


ペパーミント
和名はセイヨウハッカ。スペアミントとウォーターミントの自然交配種。メントールが豊富でお菓子にも使われる。


和種ハッカ
日本に古くから自生している種類で、英名はジャパニーズ・ミント。ペパーミントよりもメントールが豊富。


(画像:フォトライブラリー)

 ※次回、第2回『ハウスキーピング、大掃除にお役立ちのはっか油の使い方』は12月28日の配信です。

この人たちに聞きました
前田京子さん
国際基督教大学、東京大学卒業。エッセイスト。手作り石けん・ボディケアブームの先駆けとなったベストセラー『お風呂の愉しみ』(飛鳥新社)の他、『はっか油の愉しみ』(写真)『ひとさじのはちみつ・自然がくれた家庭医薬品の知惠』(マガジンハウス)など著書多数。

橋口玲子医師
緑蔭診療所(神奈川県南足柄市)
小児科、循環器専門医、認定内科医。日本ハーブ療法研究会世話人。現代医学に漢方やハーブ療法、アロマセラピーを取り入れた医療を実践。著書に『医師が教えるアロマ&ハーブセラピー』(マイナビ)、監修に『ミントのチカラ 』(NHK出版)など。

日経ヘルス2015年1月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります