ウワサ◆その3 水を飲みながらお酒を飲めば悪酔いしにくい

答え ホント!

 「お酒を飲むと、尿がたくさん出るために脱水状態になりやすく、それが頭痛やめまいなどの原因になります。これを防ぐためにも、飲酒時には十分な水分補給が大切です」と三菱UFJニコスの産業医、中野里美さんは話す。

 特に、ウイスキーや焼酎など、アルコール度数が高い酒の場合、血液中のアルコール濃度が急激に上昇しやすく、肝臓の負担が大きくなるため「チェイサー」として水を一緒に飲むのは不可欠といえる。

 自分が脱水しているかどうかの目安としては、頭痛の有無ほか、「おしっこの色」があるという。狭間さんは、「脱水状態になると、おしっこの色が濃くなる。そうならないよう意識して水分をとってほしい。お酒を飲んでいるときにはトイレでおしっこの色が、透明から薄い黄色であることを時々確認するといいでしょう」とアドバイスする。

アルコールと一緒にトマトジュース。(©BASICO / PIXTA)
アルコールと一緒にトマトジュース。(©BASICO / PIXTA)

 最近では、アルコールと一緒にトマトジュースを飲むとアルコールの代謝が促進されるという研究結果も発表されている。

 焼酎100mLとトマトジュース約480mL、または焼酎100mLと水480mLを飲む実験で、トマトジュースを飲んだグループの方が血中のアルコール濃度が低くなるほか、血中アルコール濃度が低下するスピードも速まったという。トマトに含まれるブドウ糖、果糖などの糖類と、アラニン、グルタミンなどのアミノ酸などがアルコール分解酵素の活性を高めるためといわれているが、詳細なメカニズムはまだわかっていない。

 ちなみに、ウォッカをベースとするトマトジュースを用いた「ブラッディマリー」というカクテルがあるが、これは酔い予防も考えた科学的なお酒といえるだろう。