答え ホント!
では、どんな食べ物が良いのだろうか。ビールのおつまみの代表選手と言えば枝豆。実はこれは理にかなっている。というのは、肝臓の機能がしっかり働くには十分なタンパク質が必要だが、枝豆=大豆は“畑のお肉”と言われるほどタンパク質が豊富な食材で、100gに約12gものタンパク質を含んでいるからだ。
動物実験では、高タンパク質のエサを与えられたラットでは、血液中のアセトアルデヒドの量が増えにくいという報告もある。枝豆と同じようにタンパク質が豊富な焼き鳥などの肉類、刺し身などの魚、卵料理もお薦めだ。
また、タコやイカ、ホタテ、シジミといった魚介類には、タンパク質のほか、タウリンという成分が豊富に含まれる。タウリンは、胆汁の分泌を促したり、アルコールの代謝に必要な酵素の作用を助けたり、肝細胞の再生を促進する作用があるといわれている。その意味でもお酒のお供に相応しい食べ物といえる。
アルコールの代謝過程では、ビタミンやミネラルも失われやすい。それらを補給するには、サラダやフルーツなどを摂るといい。
一方、「飲む前に牛乳を飲んでおくと、胃に膜ができてアルコールの吸収が抑えられる」という“噂”もあるが、これは間違い。そもそもアルコールの分子はごく小さく、牛乳で膜ができたとしてもアルコールはそのすき間を通過して吸収されてしまう。「牛乳の膜がアルコールの吸収を抑えるというより、アルコールの刺激で胃壁が荒れるのを和らげる効果が期待できるということです」と狭間さん。
ただし、牛乳にはタンパク質も多いため、前述したように、アルコールの代謝を促す効果は期待できそうだ。酔い防止ではなく、胃粘膜を保護する効果を望むなら、牛乳と同様に脂肪分を含むチーズやナッツ、レーズンバターなどもいい。
肝臓が必要とするタンパク質が豊富なもの | 枝豆、納豆、焼き鳥、刺し身、出し巻き卵、など |
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アルコール代謝で失われがちなビタミンやミネラルが豊富なもの | グリーンサラダ、ポテトサラダ、大根おろし、フルーツ、など |
アルコールの代謝を促進する | トマトジュース |
胆汁の分泌を促し、肝臓でのアルコール代謝に必要な酵素を助けるタウリンが豊富 | ホタテ、イカ、タコ、アサリ、シジミ、など |
アルコールで胃壁が荒れるのを和らげる | チーズ、ナッツなど、脂肪分を含むもの |