花粉症時期のアイケアは意外と手抜き!?

 植田喜一院長(前出)は「湿度の低い冬から春先にかけては目のトラブルが起こりやすい。特にコンタクトレンズユーザーは注意が必要」だと警鐘を鳴らす。

出典:気象庁ホームページ
出典:気象庁ホームページ

 目の中がゴロゴロしたり、コンタクトレンズが眼球に張りつく感じ、充血やかゆみが出るなどの症状が出たら、ドライアイやアレルギー性結膜炎の可能性がある。眼科を受診して、目の検査を受けるべき。放っておくと、目が痛くなったり、まぶたが腫れ上がったり、白い糸状の目やにが出たりするなど、症状が悪化しやすい。

 くしゃみや鼻水の症状だと「花粉症では?」と耳鼻科やアレルギー科で検査を受ける人も少なくない。だが、目の場合は「この季節はしょうがない」と、眼科を受診せずに市販の点眼薬などで乗り切ろうとする人も多いそうだ。

「アレルギー性鼻炎の薬をのんでいる人はドライアイが悪化することもある。喉や口の中が乾く感じがあれば、目も乾いていると考えて、ケアをした方がいい」(植田院長)

 眼科ではまず目の状態を調べ、症状の原因がドライアイかアレルギーかどうか検査して、的確な診断も受けられるので安心だ。

「症状や目の状態で処方する薬が違うが、悪化しないために、生活習慣の中で気をつけるべきことがあるので、眼科医から詳しい説明を受けるべきだ」(院長)

 目のトラブルに対する感受性は人によって違い、自覚症状から重症度を自己判断するのは難しく、危険なことでもあるという。

「眼科医が診ると『よくここまで我慢しましたね』という重症になるまで来ない人もいる。重症化してしまうと、改善するまでに時間がかかることもある」(院長)

 また「どうせ毎年同じ薬だから」と、内科などで「ついで処方」をしてもらわずに、鼻なら耳鼻科、目は眼科でしっかり目の状態を診てもらった方がいい。

「コンタクトレンズも日進月歩。数年前よりもっと使用感が良いものが出ている。やはり眼科も“かかりつけ医”をつくって、できれば3カ月に1度、少なくとも半年に1度、目の状態や生活の変化に合わせてコンタクトレンズが合っているかどうかチェックしてもらった方がいい」(院長)

 確かにコンタクトレンズもどんどん進化しているが、花粉症対策に適したコンタクトレンズってあるのだろうか?

 植田院長は「ありますよ」と、自信を持って言う。