4回シリーズでお伝えしている「夢が現実化するアナログ手帳活用術」では、アナログ手帳を使って自分と向き合い、夢を現実化する方法に焦点を当て、具体的手法を紹介していきます。3回目は手帳を最初に記入する際のルールについて。「使いこなせない」を防ぐ秘訣です。

 こんにちは、池田千恵です。4回シリーズでお伝えしている「夢が現実化するアナログ手帳活用術」では、アナログ手帳を使って自分と向き合い、夢を現実化する方法に焦点を当て、具体的手法を紹介していきます。

 「朝活の人が書く手帳術だから、早起きしないとダメなの?」――いいえ、ご安心ください。早起きは目的ではなく手段。早起きしたい人はすればいいし、できない人はしなくてもいいのです。大切なポイントは、ひとり静かに自分と向き合う時間をいかに作るか。そのためのツールとしてアナログ手帳をどう使いこなしていけばいいかをお伝えしていきます。

 第3回は「使いこなせない」を防ぐ、手帳記入の最初のルールをテーマにお届けします。

第1回 今ここから! 2016年は大事なことに時間を使える環境を“手帳”で整えよう
第2回 デジタル全盛だからこそ、人とではなく自分とつながる
第3回 「使いこなせない」を防ぐ、手帳記入の最初のルール
第4回 ぼんやりとした希望的観測は、書き出してリアルな予定に変えていこう

「今年こそは使いこなす!」の前に、使いこなすとはどういう状態かを考えよう

 毎年この季節になると「今年こそは手帳を使いこなすぞ!」と意欲に燃える人は多いでしょう。このコラムを読んでくれているあなたもそのひとりかもしれません。そこで質問です。あなたにとっての「使いこなす」とは、どういう状態のことを言うか、考えたことはありますか?

 白いところがなくなるくらいぎっしりと予定が入っていることや、毎日きちんと記録できることを「使いこなす」だと一瞬思いがちですが、よくよく考えてみると、白いところがなくなる、毎日記録する、というのは単なる行為の結果であり、「使いこなした」後の未来の姿までは明確化されていません。

 質問を変えると「あなたは、手帳を活用した結果、どんなふうになっていたいのですか?」と、あらためて自分に問いかけてみて欲しいのです。

 実は「手帳を使いこなせていない」と悩む人ほど、この定義付けがうまくできていないことが多いのです。定義付けがうまくできないから、いつまでたっても「使いこなせている」という実感を持てないまま手帳ジプシーを繰り返してしまうわけです。

 私がプロデュースしている『朝活手帳』の担当編集、Hさんの話です。Hさんは、月イチで定期的に海外在住の著者さんとのやりとりがあるそうです。その時だけ早起きしたいから、朝活手帳を使っているとのこと。ですから、ひと月の中の数日間は記入しますが、後は真っ白なんだそうです。

 それでも「海外在住の著者さんとやりとりをするために早起きする」という目標は達成しているので、仮に真っ白でも、Hさんにとっては、十分「使いこなせている」ことになるのです。