「捨てない掃除」で徹底的にモノと向き合うことで見えてくるもの

 「捨てない掃除」に最初に取りかかった場所は、テレビ周り。リビングのチェアーに座っている時に、目にする時間が最も長いのがテレビ台の辺りなので、この場所を整えることで、視界全体がスッキリしてきます。テレビ台の上や下の段にしまっているモノを取り出して、一旦別の場所に避難!

 モノを全部取り出したら、テレビ台全体をキレイに水拭きしていきます。

 あら、スッキリ! それから取り出したモノを一つ一つ確認し、ホコリや汚れがある場合は拭いていきます。

「ずっと置きっぱなしだったり、しまったままだったりすると、自分でもどんなモノがあるか忘れてしまうものです。あえて手に取って確認したり、キレイに磨いたりすることで、それが自分にとって本当に必要なモノなのか、そうでないかが明確になります」(勇司さん)

 モノを全部取り出した後、棚などをキレイにしていくと、「そのスペースには必要なモノしか戻したくない!」という意識も働くそう。当初、「捨てない掃除」を目的に片づけを始めましたが、真弓さんは一つ一つモノと向き合い、磨いていった結果、3分の1ほど捨てることとなりました。

 続いて、テーブル周りの片づけに移ります。テーブルには、未払いの請求書や領収書、郵便物などが無造作に積み重なっています。「疲れて自宅に帰ってくると、とりあえずリビングのテーブルに郵便物や書類などの紙類を置きがちですが、その『とりあえず』が命取りなんです」と勇司さん。悪い意味で定位置化がされてしまい、どんどん積み上がってしまうのです。

 テーブルがゴチャゴチャしていると、思考がゴチャゴチャしたり、気持ちが落ち着かなったりするため、積み重なった書類や郵便物を一旦別の場所に移し、テーブルの上をピカピカに磨いていきます。

 「テーブルをピカピカにすると、毎日ちゃんと拭こうと思えますね! それにお花とか小物とか、かわいいものを置きたくなります!」と真弓さん。早速、気持ちにも変化が表れてきたようです。

 また、未払いの請求書や領収書、郵便物なども後できちんと仕分けをして、支払いも近々すべて済ませるとのこと。部屋を片づけると、未処理の事柄へのやる気も加速するのかもしれません。

 ちなみに、勇司さんによると、郵便物や書類などはひとまず箱に入れて、1週間に1度など定期的に仕分けをするのもおススメだそう。テーブルに無造作に置いて、溜めないことが何より肝心!