「未婚・彼氏なし」の4人の女たちが、都内屈指のナンパスポットである銀座コリドー街に潜入する様子をレポートした前回。心ときめく出会いこそなかったものの、彼女たちなりの傾向と対策を導き出していた。さて、その後の4人の動向は?

ナンパスポットは果たして、少し奥手な女子たちにふさわしい狩場だったのか?

 ギラギラした視線を投げかけるあからさまな肉食男子に、色気たっぷりなアイコンタクトで応える露出度高めのフェロモン女子。都内随一の狩場である銀座コリドー街に似合うのは、そんな男女の組み合わせだ。

 とはいえ、色気控えめな三十路女にも多少のニーズはある。ありがたいことにそれなりにお声がかかり、会話を楽しんだり名刺を頂戴したりという機会には恵まれた。

 しかし……。ここで4人が自らに問うたのは「私たちの狩場はここではないのかも」ということ。

 場慣れするうちに理想の男性をキャッチできる可能性は、もちろんある。ただし、ビジュアルのインパクトや瞬発力がモノを言う場の性質上、彼女たちには少々不利と思われるのも事実。また、4人が求める男性のタイプを鑑みても、遊び盛りのチャラ男が大半を占めるこの場所で、思い描くような出会いがあるとは考えにくい。

 そう悟った彼女たちは、新たな海原へと漕ぎ出していた。

 まずは、「恵比寿横丁」。JR恵比寿駅からほど近いこの横丁には20軒近い飲み屋がギュッと詰まっており、はしご酒を楽しめる。客層は近隣で勤めるビジネスパーソンが中心と思われるが、カジュアルな横丁という場所を選ぶだけあってくだけた印象の男女が多い模様。

 隣り合うテーブルの男女で話が弾むケースが多いことから出会いスポットとして知られているが、銀座コリドー街ほどの直球ではない。突き刺すような視線に疲れることなく、シンプルに酒宴を堪能することも可能だ。22時から翌朝にかけての時間帯には、ナンパスポットのカラーが濃くなるとも言われている。しかし、4人が到着したのは19時。出会いを期待できる雰囲気ではなかった…。

恵比寿横丁。
恵比寿横丁。
恵比寿横丁。

 続いては、六本木の「サパークラブ」。サパークラブとは、男性スタッフが接客する高級クラブのこと。外国人との出会いが期待できると噂のクラブを訪れると、ジャズの生演奏があったりして洗練された雰囲気が漂っている。男性の3割近くはスタイリッシュなスーツを着こなした外国人、女性陣に目立つのはノースリーブとピンヒールでキメた梅宮アンナのようにピリッとした空気を纏う美女だ。

 隣のテーブルに座っていた男性グループ(20代後半~40代前半、丸の内勤務のコンサル6人)と少し話をしたが、銀座コリドー街の300円バーや恵比寿横丁で出会った人たちと比べると、格段にすました印象。

 場所が変われば、生息する男性のキャラクターも変わるものだと実感した。

六本木のサパークラブ。
六本木のサパークラブ。

 しかし、毛色の違うナンパスポットに足を運んでチャンスを狙いつつも、彼女たちは決定的なミスを犯していた。

 それは、仲間内だけで盛り上がりすぎてしまうということ。すっかり仲良くなった4人はしばしば、周囲の男性に目配りすることも忘れて楽しすぎるお喋りに没頭。振り返ってみれば「出会いたい」とは口先だけで、気持ちは外側に向いていないように思われた。