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「可愛いね」を拒絶して自虐? 女子校出身者が陥る、負の恋愛スパイラルとは

2016年1月8日

著名人の“女子校っぽさ”、女子校時代のスクールカーストを分析

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 近年、『女子校育ち』(辛酸なめ子著)や『女子校力』(杉浦 由美子著)など女子校をテーマにした書籍が多く見られる。思春期を同性のみで過ごすことは、人格形成にも影響をおよぼすことも。人付き合いをしていて「この人はなんとなく女子校出身っぽい」と感じることがあるのではないだろうか。

 共学出身者にとっては、リアルな雰囲気はわからないもの。「女子だらけで陰湿?」「異性がいないから精神的にラク?」など勝手な印象を抱いてしまいがち。実態はどのようなものなのか、中高の6年間を女子校で過ごしたというライターのachicoさんが、女子校でのスクールカーストやコミュニケーションのあり方、就職・進学にて異性がいる環境に身をおいたときの戸惑い、著名人の“女子校っぽさ”などを解説してもらった。

男子がいない温室ユートピア

 殺伐としたイメージを持たれがちな女子校ですが、中高の6年間、わりと平和でした。女子大はまた傾向が違うので、ここでいう女子校育ちは中高を過ごした人について書くことにします。とにかく女しかいないので、思春期特有の悩み「友人と好きな人が被る」等の揉め事もありません。

 私が通っていた学校にもオシャレグループ、おたくグループ、体育会グループ、アイドルおたくグループ、腐女子グループ、バンギャグループ……その他大小数多くのグループが存在していたものの、それぞれが自由にのびのびと行動しており、超陰湿ないじめというものはありませんでした。

 グループは明確に分かれていましたが、それぞれの間で交流もありました。皆等しく存在し、共存していました。厳しめの両親の目を離れた安堵感からか、教室では悪ノリ。お受験を経由していると、学力・家庭環境も大体横並び。似た者同士が詰められた温室であったことも大きかったと思います。

女子校育ちと自虐コミュニケーション

 女子校においては“可愛い”と“オシャレ”が正義だけれど、「自分で自分のことを可愛いと思っている女」は叩かれるという風潮がありました。世知辛い。

 そのせいか、みんな容姿を褒められても謙遜を爆発させます。女だらけの空間でいかに平穏に過ごすかが最重要で、“可愛い”に対する踏み絵状態。適当な雑貨には薄っぺらい可愛いを連呼できるんですが、いざ自分のこととなると謙遜を通り越して自虐をかぶせる子が殆ど。今思うと、あれは自己防衛としての自虐でもあったのかもしれません。

 容姿を褒めるとキレ気味に「いやいやいやいやいやいやいやいやそんなことないよ!」とやたら早口で返すタイプも多くいました。素直に微笑んで「うれしい」「ありがとう」と言えた子は少数派でした。

突如現れるモテという新たな指標に困惑

 女子校では“オシャレ”な子がなんとなく最上位にいる状態でしたが、当然そこに男子の目線はありません。男子校の文化祭に行く(もしくは文化祭に来た男子校生に声をかけられる)等のイベントを経て、男子という存在と再会します。

 そこで初めて世間に「モテ」という指標が存在することに気がつくと、学校という閉鎖空間における序列が狂い出します。意外な子があっさり彼氏を作って急に垢抜けたり……。

 アラサーの筆者が中高時代を過ごした2000年代前半は、プリクラ全盛期。プリクラが宣材写真でした。鎖国状態にある女子校生は、大体男子校生とつるみます。文化祭行き来のほかにも、当時みんな持ち歩いていたプリクラ帳で「この子紹介して!」といった感じで芋づる式に友達になったり付き合ったりしていました。それでも毎日会うわけではないし、そういう縁も無く学内のコミュニティだけで穏やかに生活している子も多かったです。

進学、就職…日常的に異性がいる環境に困惑

 女子校出身者は、大学や社会人になってからやっと日常的に異性がいる環境に身を置くことになります。思春期のうちに異性との距離の取り方や接し方を毎日学習出来た共学出身者と違い、女だらけの閉鎖空間からいきなり放たれても困惑するばかり。浮かれつつも、接し方がわかりません。

 拒絶していた“可愛い”を浴びることになっても、そんな自分がむず痒くなったりすることもあり、奇行に走ります。面白い枠に逃げようとするあまり、謎に喋り倒したりする子もいました。異性を過度に意識するわりに、自分が異性から異性として扱われることに対する抵抗がある人が多いです。

 自意識過剰になるあまり、恋愛においてフラグの誤回収をしたりしてしくじることも。面食い、もしくはストライクゾーンが限りなく狭い女性が多いのも、恋愛をしくじりがちな理由の一つかもしれません。中高一貫校の場合、小6から男子との交流を隔離されているため、“男子=雑誌やドラマで見るジャニーズ(orバンドマンor二次元)”という状態に陥り、どんどん美化されるためです。厄介。

錚々たる女子校出身の大先輩

 どういう訳か独身女性や拗らせ女子のライフスタイルを専門分野としているコラムニストの方々は、女子校育ちが多かったりします。辛酸なめ子さん、ジェーン・スーさん、『独身OLのすべて』の著者まずりんさんも女子校出身。ほら! やっぱり! と思ったら、田中みな実さんも中高一貫の女子校出身(しかも体操部の部長)だったことに衝撃を受けました。

 最初は「あんなに“可愛い”を浴びて売りにしている田中みな実さんが……?」と困惑したのですが、思えば彼女もどこか、“可愛い”をキャラとして演じきっているようにも見えます。いくつになっても、女子校育ちは滲み出てくるものなのかもしれません。

(※「ウートピ」2016年1月5日付の記事を転載)

ウートピ
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文/achico

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