今年を象徴する大ヒットを生み出し、社会現象を起こした
メガヒットメーカー賞

浅井 茉莉子さん(31歳) あさい・まりこ
文藝春秋 『文學界』編集部

自ら執筆を口説いた又吉直樹さんの
『火花』が芥川賞を受賞。
出版不況のなか240万部の大ヒットを生んだ立役者

 お笑い芸人として活躍する又吉直樹さんの作家としての才能をいち早く見いだし、小説の執筆を依頼し続け、2012年に初の短編小説を当時在籍していた『別冊文藝春秋』に掲載。その後、純文学小説誌『文學界』へ異動し、又吉さん初の純文学小説『火花』の執筆を実現させる。2015年3月に単行本として発売された『火花』は、出版不況のなか、純文学作品としては異例の240万部(2015年11月時点)の大ヒットとなり、2015年の年間ベストセラー1位(日販調べ)に輝いた。


ものづくりの分野で画期的な取り組みを行い、市場にインパクトを与えた
次世代ものづくり賞

中澤 優子さん(31歳) なかざわ・ゆうこ
UPQ(アップ・キュー) CEO 代表取締役

女子1人で家電メーカーを立ち上げ、
17種類24製品をわずか2カ月で開発。
家電業界に革命を起こした

 メーカーで携帯電話の商品企画担当として活躍後、事業撤退に伴い2012年に退職。カフェオーナーを経て、2015年7月に女性1人で家電メーカーを起業。8月にはスマホや大型ディスプレーなど17種類24製品を発表した。機能とデザインにこだわった製品は人気を博し、スマホは初期出荷分が1カ月で完売。当初はネット販売のみだったが、すぐに蔦屋家電、ビックカメラが取り扱いを開始。「女子1人家電メーカー」の快進撃は業界でも大きな話題となっている。


マーケティング分野で市場に大きな影響を与える実績を挙げた
ベストマーケッター賞

藤原 かおりさん(41歳) ふじわら・かおり
カルビー マーケティング本部 フルグラ事業部 事業部長

長年低迷していた「フルグラ」の売り上げを
2年で年間約100億円に拡大。
米やパンに次ぐ「第3の朝食」市場を生み出した

 年間売り上げ30億円の鳴かず飛ばずの商品だった「フルグラ」の事業責任者として、売り上げを100億円に拡大せよとの使命を担う。年250億円のシリアル市場ではなく17兆円の朝食市場を狙う戦略を立て、徹底したPRと販路拡大に注力。全国のスーパー1000店舗以上で試食会を行い、ホームセンターなど新たな販路を次々に開拓。その結果、2011年度に37億円だったフルグラの年間売り上げは、2013年度に95億円、2014年度は143億円、2015年度は200億円を超える見込み。米やパンに次ぐ第3の朝食として、他社が追随する市場を作った。