そろそろ定住しようか……

 2012年にインドネシア人の女性と結婚したDEANFUJIOKAは、現在は日本暮らしの身だが、インドネシアに住まいを持っている。2014年には双子も誕生。そのことで、若干の心境の変化が生まれたという。

NHKの番組は海外でも見られるため、「これまで応援してきてくれた人にも届けられるのが嬉しいし光栄」と語る。
NHKの番組は海外でも見られるため、「これまで応援してきてくれた人にも届けられるのが嬉しいし光栄」と語る。

 「やっぱり子どもには会いたいし、そろそろ定住しようかな……」と、ポツリとつぶやいた言葉の中に“定住”が出てくるところに、改めて彼のノマドぶりがうかがえる。

 資料によれば、取材の3週間後が、彼の35歳の誕生日にあたっていた。そこで、今度の誕生日は久しぶりに家族と? と水を向けると、意外な言葉が返ってきた。

 「ここ数年、自分の誕生日には各地の孤児院や施設などで過ごすことにしているんです。差し入れを持っていって、英語や日本語を教えたり、ギターを弾きながらみんなで歌ったり。実は『ボクの誕生日を一緒に祝ってね』という、誕生日の押し売りみたいなものですけど。今年はおそらく大阪のどこかになるでしょうね。もちろん、家族は呼び寄せます」

 そう言って、何のてらいもなく笑う。甘いマスクに180センチの長身、さらに穏やかな物腰と、丁寧な受け答え。同性ながら感じる、若干の男の色気。おまけに、収録の合間、大事な昼食や休憩の時間を削って取材に応じてくれたにもかかわらず、押しかけたこちらに気遣うことしきりなのである。国民的ドラマといわれるNHKの連続テレビ小説だけに、「あさが来た」の出演によって、DEAN FUJIOKAの名は多くの人々の注目を集めるはず。今後の日本での活躍が楽しみだ。

(敬称略)

取材・文/笹沢隆徳、写真/宮川 透

世界で夢をかなえるためのノウハウが満載
『日経GLOBAL GATE 2015 Winter』

『日経GLOBAL GATE』はスマホ・タブレット・PCで読むデジタルマガジンです。今回の特集は「働く・学ぶ・旅をする!世界への近道『ワーホリ』を賢く使う」「修業いらず!海外起業ならうどんが狙い目?」「あなたのスキルで『世界のピンチ』を救え!~国際協力で生きていく~」の3本。そのほか海外の人たちと上手に“つながる”裏ワザや、海外就職・転職の最新事情など、世界へ飛び出すための情報が盛りだくさん。日経ストア、Kindle、楽天koboなどの電子書店にて発売中。「日経GLOBAL GATE」が買える電子書店一覧は、特設ページ(http://nkbp.jp/NGG)でご確認ください。