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「あさが来た」のディーン・フジオカが味わった暗黒時代とは?

2015年11月27日

アイデンティティ、職業…考えることを放棄したら楽になれた

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 台湾を拠点に、アジア圏で活躍する日本人のDEAN FUJIOKA(ディーン・フジオカ)。俳優、モデル、ミュージシャン、映画監督など多彩な顔を持つ彼は、香港や台湾ではすでに有名な国際派スターだ。海外情報が満載の、スマートフォン向けデジタルマガジン『日経GLOBAL GATE』に語ったインタビューの後編をご紹介します!

DEAN FUJIOKA(ディーン・フジオカ)
1980年福島県生まれ。高校卒業後にシアトルの大学へ留学し、大学卒業後に香港でモデル活動を開始。2005年、香港映画「八月の物語」の主演に抜擢され俳優デビュー。その後台湾に拠点を移し、テレビドラマや映画に立て続けに出演。一方で、自ら作詞・作曲・プロデュースを手がける音楽制作をインドネシアで行うなど、アジア圏を中心にボーダーレスに活動する。中国武術やキックボクシング、チェス、写真撮影、ギター、ドラム、スキー、バスケットボールなど多彩な趣味の持ち主でもある。

20代後半に陥った暗黒時代

 ボーダーレスな活躍ぶりから、DEAN FUJIOKAに対してはノマド(遊牧民)俳優という表現も散見される。国境を越えた自由な生活は、はたから見ていると羨ましい。おまけに日本語、英語、中国語、広東語、インドネシア語を操るマルチリンガルときては、誰もが憧れるだろう。だが、順風満帆だったわけではない。ボーダーレスだからこその苦悩もあった。それがアイデンティティ・クライシス(自己喪失)。要するに「自分は何者?」というやつである。特に20代後半は暗黒時代だったと振り返る。

 「どこでも暮らしていける自信はあった。でもそれは逆に言えば、どこに行っても“よそ者”ということですよね。どこかの国に自分の住まいがあったとしても、外国人としてその国に住んでいるような感覚が、いつも離れない。職業に関しても、モデルなのか俳優なのか、ミュージシャンなのか映画監督なのか。自分は一体何者なのかを考え始めると、キリがなくなった」

 日本人なのだから、いったん日本に帰って考えるという選択肢もあったのではないか。というのは、周囲の浅はかな意見だ。彼にとって、自身の生まれた国にも救いはなかった。日本には実家があって両親がいる。それにもかかわらずだ。

 「おそらく前に進むことを考えていた当時の自分にとって、日本を選ぶのは“後退”だと思っていたのかもしれない。今まで積み上げてきたものが崩れてしまう、という。自分が離れている間に日本は変わっていたんでしょうけど、自分の中では、離れた当時の日本というイメージがあったから、目の前にある場所ではなかったんだと思います」

アイデンティティは考えない

 今のDEAN FUJIOKAには、アイデンティティ・クライシスはない。どのようにして克服したのかと問うと、「それについて考えることをいっさい放棄したら、楽になっちゃいました」と、あっさり笑う。

 「アイデンティティにしても職業にしても、周囲からは、どれか1つを選ばなければいけないという、無言の圧力みたいなものがあるわけですよ。それを間に受けて真剣に考え出すとね、どうしても落ち込んじゃう。アイデンティティなんて気にしなければいいじゃないかと思いきわめてからは、本当に楽になりました」

 無言の圧力というのは、要するに「常識」だ。時として常識は、一種のお仕着せとなる場合もある。

 「ある種の“罠(わな)”ですよね。当時は、完全にこの罠にはまっちゃったんですよね。いまは常識に外れることなく、かといって迎合するでもなく、バランスよくつきあえているような気がしますね」

 複数の国で活動する生活でなくとも、海外生活で自己喪失に陥る人は多いという。いっそのことアイデンティティを考えないというのは、海外で生活するうえでいいヒントになるかもしれない。

 自己喪失を克服し、アジアや北米を中心に名声を確立。世界をまたにかけて仕事をしている彼に対し、特に日本では“すごい人”という反応が多いようだ。でも、彼は言う。

 「え、なんで?」

 本人にとっては、いたって普通。扉の向こう側で活躍しているというのは、あくまでも我々からの目線であって、当の本人には、扉など存在しないに等しいのである。

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