冬といえばお鍋の季節! お鍋は、野菜をたっぷりとれるうえ、肉や魚といった食べ応えのある具材で糖質オフにぴったりのメニュー。今回はさらにおからを加えて、肥満ホルモンの「インスリン」を出させないお鍋が完成しました。

 太らないためには糖質をとりすぎないほうがいい、という考えは広く定着してきた。カギとなるのはインスリン。血糖値を下げる唯一の大切なホルモンだが、「糖質の多い食事でインスリンが大量に分泌されると、余分な糖を脂肪に変えてため込んでしまう」(福岡大学医学部内分泌・糖尿病内科の柳瀬敏彦教授)からだ。実は、インスリンが過剰に分泌される状態は、老化も招く。満尾クリニックの満尾正院長は「体内で糖が多い状態が続くと、糖がたんぱく質と結合する『糖化』が起こり、血管が老いる、髪が抜ける、皮膚にシワやたるみが出る、といった老化が全身で進む」という。

 太らない、老けないための食事は、秋冬なら「鍋」がベスト! たっぷりの野菜に魚や肉を加えた糖質オフメニューがすぐに完成するし、バリエーションが豊富で続けやすいのもいい。

 さらに、今回提案する「おから鍋」は、食物繊維が豊富なおからをスープに加えるので、血糖値の上昇をさらに抑える。食べ応えがあり、便通が改善するので美肌効果も期待できる。

 調理のコツはおからを5分炒ること。「おからの水っぽさがなくなり、おいしく食べられます」(料理研究家の藤井恵さん)。

糖質15g以下の低糖質鍋
キャベツとニラと豚肉の味噌おから鍋

<b>材料(2人分)</b><br> キャベツ……小1/2個(400g)<br> ニラ……1束(100g)<br> 豚ロース薄切り肉……150g<br> <br> <b>【A】</b><br> 炒りおから(左記参照)……100g<br> だし汁(カツオだし)……600ml<br> 仙台味噌(白味噌以外なら何でも)……大さじ2<br> すり白ゴマ……大さじ2<br> おろしニンニク……1かけ分(10g)<br> 赤唐辛子の小口切り……2本分<br> <br> <b>作り方</b><br> <b>1.</b> キャベツは芯を取り除き、一口大のザク切りに、ニラは4~5cm長さに、豚肉は2等分に切る。<br> <b>2.</b> 鍋に<b>A</b>を入れて混ぜて火にかけ、煮立ったら、豚肉とキャベツとニラを加え、中火で煮込む。火が通ったら、煮ながら食べる。
材料(2人分)
キャベツ……小1/2個(400g)
ニラ……1束(100g)
豚ロース薄切り肉……150g

【A】
炒りおから(左記参照)……100g
だし汁(カツオだし)……600ml
仙台味噌(白味噌以外なら何でも)……大さじ2
すり白ゴマ……大さじ2
おろしニンニク……1かけ分(10g)
赤唐辛子の小口切り……2本分

作り方
1. キャベツは芯を取り除き、一口大のザク切りに、ニラは4~5cm長さに、豚肉は2等分に切る。
2. 鍋にAを入れて混ぜて火にかけ、煮立ったら、豚肉とキャベツとニラを加え、中火で煮込む。火が通ったら、煮ながら食べる。

「おから鍋」は過剰なインスリンの分泌を抑えるので太りにくく、老けにくい
 おからは豆腐を作る際、大豆から豆乳を除いたあとにできる搾りかす。低糖質で、100g中に11.5gもの食物繊維を含むため血糖値の上昇をゆるやかにし、インスリンの過剰な分泌を抑える効果がある。

取材・文/熊 介子(編集部)、高橋晴美(レシピ) レシピ考案・料理/藤井 恵
写真/鈴木正美 栄養計算/原山早織(食のスタジオ) 撮影協力/UTUWA


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