お財布の使い方次第でムダ遣いが減るって本当?貯め上手な女性の取材で分かった、賢くお財布を使う秘訣を紹介します。

お財布の中身を見直して
お金の使い方をチェック

 着実にお金を貯めている人たちは、どんなふうに賢くお財布を使いこなしているの? そこで今回は、1000万円以上の貯蓄がある女性たちに、「ムダ遣いがなくなるお財布の使い方」をヒアリング。彼女たちに共通するお財布ワザをまとめたのが、下記の10のルールだ。

 なかでも多かったのが、「定期的にお財布の中身をリセットする」という声。レシートを出し、お札の向きをそろえ、いらないカードや割引券がないかチェックする。お財布の中身を振り返ることが、お金の使い方を見直すきっかけになる。

 お財布の中に、使ってもいい金額以上に現金を入れないのもポイントだ。「ムダ遣いしがちな人は、1週間で1万円などと予算を決めて、ゲーム感覚でやりくりを楽しむのがおすすめ。いつ、いくら入れるかを決めておけば、自分が今月いくら使ったのかをすぐに把握できます」と、FPの横山光昭さんはアドバイスする。

 電子マネーやクレジットカードなど、支払い方法が多岐にわたる時代。「自分が何にどのくらいお金を使っているのか分からなくなりがちだからこそ、お財布を使って予算管理の習慣を身に付けることが大切です」(FPの飯村久美さん)。下のルール、今日から早速実践!

クレカ&キャッシュカードは1枚だけ持つ
財布に入れるクレジットカードは1枚に絞り込んだほうが、効率よくポイントを貯められるし、支出の管理もしやすい。キャッシュカードも1枚だけのほうが、セキュリティー上安心。複数の銀行口座があるなら、現金を引き出す金融機関は1つに絞ろう。

貯める口座のカードは持ち歩かない
貯蓄用の口座を持っている人は、その口座のキャッシュカードは持ち歩かないのが正解。口座からお金を下ろすハードルが高くなるほど、お金は貯まりやすくなる。キャッシュカードの枚数が減れば、お財布の中もスッキリ。

最低でも週に1回、財布をリセットする
お財布を定期的に整理することは、お金の使い方を見直すいい機会に。「1週間で現金をいくら使ったのか、今手元にいくら残っているのかを把握するのは、お金を賢く使う上での基本。手持ちのお金の額を意識することで、ムダ遣いを減らす効果も」(横山さん)。

使わないポイントカードは潔く捨てる
ポイントカードを持っていると、「ポイント5倍」などのキャンペーン期間につい、「買わなくては」と思ってしまいがち。定期的に行く店のカード以外は潔く捨てよう。クレカ同様、ポイントカードも絞り込んだほうがポイントを貯めやすく、メリットは多い。

現金を補充する日を決める
銀行やATMで現金を下ろす日は決めておこう。給料日の翌日などに設定し、毎月一定の金額を下ろして財布に入れる。そうすることで、家計簿をつけていなくても、一定期間内にどれだけ現金を使ったのかを簡単に把握できる。

予算分だけ現金を入れる
「現金を多く持ち歩くと、つい使いがち。現金予算を決め、お財布に入れたら、その金額のなかでやりくりをするのがムダ遣いを防ぐコツ」(横山さん)。予算以上にお金を下ろして立て替えた飲み会代などが戻ってきたら、財布には入れず、封筒などに入れてキープ。

なるべく新札を入れておく
「新札はきれいだから崩したくなくなり、結果的にムダ遣い予防になる」とは、貯蓄1000万円超え女子に共通の意見。ならば、きれいなお札が手に入ったら、できるだけ長くお財布に入れておこう。急な冠婚葬祭のときにも重宝する。

お札の向きはそろえる
財布に入れるクレジットカードは1枚に絞り込んだほうが、効率よくポイントを貯められるし、支出の管理もしやすい。キャッシュカードも1枚だけのほうが、セキュリティー上安心。複数の銀行口座があるなら、現金を引き出す金融機関は1つに絞ろう。

レシートの額は家計簿に書き写す
お財布を整理するときに、レシートの明細も見直そう。ムダ遣いはなかったか、賢いお金の使い方ができたかを振り返りながら、家計簿やマネーアプリに支出額を記録。スッキリ整理されたお財布とともに、気持ちを新たにムダ遣い防止に励もう。

気に入った財布を長く使う
ムダ遣いの少ない貯蓄1000万円超え女子ほど、お金もお財布も大切に扱っている。少し高価でも、本当に気に入った、長く使える財布を選ぼう。財布の中身を整理しようという気持ちが湧き、結果的にムダ遣いが減る。

この人たちに聞きました
横山光昭
横山光昭さん
FP、家計再生コンサルタント
マイエフピー代表。家計再生や貯蓄を成功させるノウハウを、メディアを通じて発信。『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。

飯村久美
飯村久美さん
FP、AllAbout家計管理ガイド
金融機関勤務を経て06年にFP事務所アイプランニングを開業。消費者目線で分かりやすくマネー情報を解説。著書に『ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法』(アスコム)。

イラスト/酒井マオリ


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