夏の終わりに特に気になる髪のパサつきやうねり、見た目年齢を上げてしまう白髪、ボリュームのないぺしゃ髪・薄毛……読者世代に多い髪トラブルの原因とその予防法、ヘアケアのコツなどを髪のプロに聞きました!

水分・油分バランスがカギ
パサつきうねり編

加齢とともに加速する髪のパサつきやうねり。紫外線を多く浴びる季節は、髪のダメージも大きくなる。シャンプー後のドライヤー、トリートメントのひと手間で水分・油分ケアを。

Q1.夏の終わりにパサつきを感じるのはなぜ?
A.紫外線の影響が大きいでしょう
 紫外線が多い季節は、髪や地肌もダメージを受ける。「紫外線によって髪の表面を覆うキューティクルがはがれ、髪内部のたんぱく質が流出してダメージが進行し、乾燥やツヤ・色あせにつながる」(デミ コスメティクス化粧品研究部・石黒眞之さん)。

Q2.パサついた髪ってどんな状態?
A.毛流れがそろわない状態のことです
 「水分量が少ないから起こる現象ではなく、根元から毛先までの毛流れがそろわない状態です。結果、表面が滑らかに見えない。クセやうねりがあったり、傷んで髪内部に空洞が多くてもパサつきを感じやすい」(花王ヘアケア研究所・杉野久実さん)。

Q3.髪のうねり、何が起きてる?
A.髪内部に偏りと隙間ができています
 30代後半からは、頭皮や髪の栄養が不足しやすい。「すると、髪の内部成分や水分がまだらに抜けるため、うねりが出やすく、毛羽立ちが目立って表面のツヤが失われる。また、頭皮が衰えて垂れると毛穴が楕円形に変形し、髪のうねりに」(石黒さん)。

Q4.パサつき、うねり、どんなケアが必要?
A.水分、油分バランスを整えるケアを
 水分と油分のバランスを整えるセルフケアのポイントは、「髪を補修する成分の入ったシャンプーで洗うこと、さらにシャンプー後はヘアオイルやアウトバストリートメントなどで髪表面に〝擬似皮脂膜〟を作り、内部成分や水分を逃さないこと。オイルは表面で“見えない日傘”ともなり、紫外線予防にも効果的です」(オブヘア銀座店・小田康博主任)。

Q5.ドライヤーをかけると、かえってパサつくのでは?
A.むしろ根元をドライヤーでしっかり乾かして
 「髪は乾いた状態でないと形が保てない。毛流れをそろえるように乾かすとパサつきを抑えられます。毛流れをそろえるには根元をしっかり、そして毛先に向かってドライヤーで乾かすこと。すると浮き毛も抑えられます」(杉野さん)。

Q6.キューティクルって補修できる?
A.凸凹を埋めて補修するケア剤が出ています
 キューティクルが荒れると、凹凸ができて内側の親水性の部分が露出し、親油性のコンディショニング成分が結びつきにくくなると判明。「親水性・親油性両方の性質を持つ新成分をエッセンスに採用。シャンプーとコンディショナーの間に使うと、親水性の内部成分と親油性のコンディショニング成分(MEA)を補ってキューティクルを補修します」(杉野さん)。キューティクルに定着するシルク由来成分のシャンプーもある。

取材・文/渡辺満樹子、写真/鈴木希代江、図版/三弓素青
スタイリング/椎野糸子、ヘア&メイク/薄葉英理(ロッセット)
モデル/MAO、デザイン/ディッシュ

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