今年も、夏がやってきました。1年の中で、最も自分の「足」が気になる季節ではないでしょうか。そんな「足」は、立つとき、歩くときの大切な土台。だから、足をしっかり整えれば、体のゆがみを解消できます。さらに! 足裏をもむだけ、足指を鍛えるだけで、便秘や腰痛など不調を解消、ダイエットや小顔に効果があるなど、美容にも役立つことがわかってきました。

 今号では、足裏と脚をつなぐ重要な部位「アキレス腱」にも着目。そして、脚やお尻を美しく整える方法もご紹介しています。この1冊で、足裏から、全身を美しく生まれ変わらせましょう。

 サンダルを履いたり、ボトムスの素材が薄くなって丈が短くなるなど、足や脚の露出が一気に増える夏。かかとのカサカサや、太ももや足首など脚のラインが気になってくる人も多いだろう。そこで、「日経ヘルス」編集部では、足と脚のお悩みを解消するため、専門家に取材を進めてきた。

 すると、見えてきたのは、私たちの体の土台である「足」の重要性。足がゆがんだり、足が全身をしっかり支えられないと、そのひずみは、脚へ、骨盤へ、首へと上半身に及んでいく。足を土台として立っている間、歩いている間に、そのひずみは全身に影響するのだ。

 だが逆に、たった数分程度足裏をほぐしたりもんだり、刺激したり、足指を鍛えたりするだけで、その影響を抑えることができる。さらに、便秘、腰痛や肩・首の凝り、もっと言えば、顔のほうれい線、あごのゆがみ、頭痛といった、多くの女性が気になる“全身のお悩み”を解消できることがわかってきた。外反母趾や浮き指といった“足自体のトラブル”、むくみ・冷えといった“脚の不調”の解決はいうまでもない。

「足」が全身に及ぼす影響とは
足裏をもむだけで便秘・腰痛改善!
足指を正せばメリハリボディに

 足裏をもむといえば、反射区を用いたリフレクソロジーを連想する人が多いだろう。実際、足裏もみの健康効果は、海外でいくつも発表されている。

足裏から「たるみ」がとれる!
表情筋が動いて口角が上がり、ほうれい線も薄く
2万人の足をみてきた宮地裕子さんは「足裏の横アーチと横隔膜は連動するようだ。足裏の横アーチ部分をほぐすことで、横隔膜の動きが良くなり、呼吸が深くなる人が多い。呼吸が深まると、こわばっていた表情筋が動きだし、たるみがとれてほうれい線が薄くなる」と話す。

足裏から「よどみ」がとれる!
副交感神経を優位にして便秘改善、むくみも
「便秘気味な女性を対象に足裏マッサージを15分行ったところ排便促進効果が見られた。副交感神経が優位になり、腸が動いたからだと考えられる」(木村静さん)。副交感神経が優位になると、巡りがよくなり、むくみ解消にも。

足裏から「ゆがみ」がとれる!
足裏の筋膜を整えれば、全身のゆがみが整う
足は土台であり、全身の筋膜の重要ポイントでもある。「足裏のバランスが崩れると全身がゆがみ、それに伴い痛みや不調が生じる。逆に、足裏を整えると頭の上まで整う。かみ合わせ治療でもまず足裏を整える指導を行う」(笠茂院長)。

この人たちに聞きました
宮地裕子さん
足裏コンシェルジュ
足の痛み悩み専門店「クイスクイス」オーナー。「足元から美しく健やかに」をテーマにインソール作成、「満足の作り方10ケ条ワークショップ」を開催。

木村 静さん
同志社女子大学看護学部看護学科
准教授

大阪大学大学院医学系研究科(保健学専攻)修了後、2015年より現職。足裏マッサージの効果は2009年に検証。研究テーマは「看護技術の科学的検証」。

笠原 巖さん
カサハラフットケア整体院院長(神奈川県横浜市)
外反母趾、浮き指研究家。笠原接骨院院長。柔道整復師。42年におよび11万人以上の足をみる。著書『外反母趾は今すぐ治す』(自由国民社)ほか多数。

取材・文/羽田 光(編集部)、写真/鈴木 宏、スタイリング/椎野糸子
ヘア&メイク/依田陽子、モデル/殿柿佳奈、イラスト/三弓素青、デザイン/ビーワークス

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