ブームに乗って買ったはいいけど、上手に使いこなせなくて宝の持ち腐れになっていることが多いココナツオイル。 毎日の食事に取り入れられるココナツオイルの使い方を人気料理研究家・枝元なほみさんに教えてもらいました。

 スーパーフードの筆頭に挙げられることが多いココナツオイル。最大の特徴は、脂質の半分以上が中鎖脂肪酸だということ。「中鎖脂肪酸は他の脂肪酸と異なり、腸から吸収されるとすぐに肝臓に入り、エネルギーとして消費されるため、体脂肪になりにくい」と日本機能性医学研究所の斎藤糧三医師は話す。だから、調理に使ういつもの油をココナツオイルに代えるだけで、体脂肪がつきにくくなる。

 さらに、やせ効果をアップさせるコツがある。それは、糖質をできるだけとらないようにすること。「血糖の上昇がなくインスリンの分泌量が少ないほど、肝臓で中鎖脂肪酸からケトン体が作られやすい」(斎藤医師)。ケトン体は食欲を抑え、糖を脂肪に変えるインスリンの分泌を抑えるので、太りにくい体になる。食事の際は、食後血糖を上げにくいGI値の低い食材を選ぶといい。具体的には、肉や魚や卵などたんぱく質豊富な食材や、葉物野菜やキノコなどだ。

 ココナツオイルが使いにくいなら、焼き油や薬味入りオイルとして使うといい。「きれいに焼き色が付きます。薬味を加えるとココナツ感がやわらぎますよ」と枝元なほみさん。

ココナツオイルは太りにくい油!

1. いつもの油に置き換えると体脂肪になりにくい
2. さらに糖質をとらなければ太りにくい体になる

ほかにもこんなに
ココナツオイルの健康効果

● 骨量の減少が抑えられる
● 大腸での炎症を抑える
● アルツハイマー型認知症の原因成分の蓄積抑制

使いこなし術
焼き油に使う

甘い香りで甘さ控えめでも満足
フレンチトースト&バナナ

■ 材料(2人分)
食パン(4枚切り) ……… 2枚

卵液
 卵 ……… 1個
 きび砂糖 ……… 大さじ2
 プレーンヨーグルト ……… 大さじ4
 牛乳 ……… 大さじ3

ココナツオイル ……… 大さじ2
バナナひ2本
ラム酒 ……… 適量
ココナツシュガーまたは黒砂糖 ……… 適量
プレーンヨーグルト ……… 適量

■ 作り方
1. 食パンの耳を切り落とし、4つ切りにする。
2. 牛乳以外の卵液の材料をよく混ぜた後、牛乳を加えて混ぜ、1のパンを入れ、パンが卵液をすべて吸いとるまで浸す。
3. フライパンにココナツオイルを入れて温め、2を並べて弱めの中火で片面3分ずつゆっくりと焼いて皿に並べる。
4. 同じフライパンに1.5cm幅に輪切りにしたバナナを入れて焼き、最後にラム酒を振る。
5. 皿のフレンチトーストの上に4のバナナをのせ、ココナツシュガーを振りかけ、ヨーグルトを添える。

取材・文/武田京子、写真/今清水隆宏、レシピ作成・料理・スタイリング/枝元なほみ
栄養計算/曽根小有里(食のスタジオ)、デザイン/ビーワークス、構成/大屋奈緒子(編集部)

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