現代女性がほぐすべきは、まずは「肩甲骨」まわり。その次が「股関節」です。読者モニター5人が硬い体をストレッチでほぐしたところ、むくみが解消され、凝りもやわらいだという声が続々!

 日経ヘルスのウェブアンケートでは約8割の女性がストレッチを行っていたが、その半分以上が、「体の症状を改善し、悩みを解消するストレッチがわからない」と明かしている。

 女性たちが多数通うヨガ教室を主宰するヨガインストラクターの峯岸道子さんは、「ストレッチを習慣にしている女性は多い。けれど、ストレッチすべき場所を間違っていたり、呼吸がきちんとできていなかったりするために、不調を改善する効果が得られていないという人が多いのでは」と指摘する。

 そこで、峯岸さんと本誌が提案するのは、現代女性に本当に必要な、肩甲骨まわりと股関節の正しいストレッチだ。「ストレッチでは根本的に解決できないと多くの人が感じている肩こりや脚のむくみは、この2大ポイントに関連する骨や関節を支える筋肉に働きかける『正しい』ストレッチで、悩みから完全に解放される」(峯岸さん)。

 今回は、紹介するメソッドに読者モニター5人が挑戦した。3週間毎日行うことで、数々の不調が解消され、話題の開脚ストレッチもできるようになった、など喜びの声が続々。2カ月、3カ月と続けるとさらに体は変わる、と峯岸さん。ぜひ、試してみて!

モニターも3週間でこんなに柔らかくなった!

ほぐすべきはこの2カ所!

(1) 肩甲骨まわり/SHOULDER BLADE
背中を覆うように位置する肩甲骨は首や腕などにもつながっており、いわば筋肉の集合地点だ。肩甲骨まわりの筋肉の動きが悪くなると、姿勢が悪くなり、上半身の各所に凝りが生じ、呼吸が浅くなる。たるみも生じやすくなる。

(2) 股関節/HIP JOINT
骨盤と大腿骨をつなぎ、太ももを動かすための筋肉が密集しているのが股関節。この部分が凝り固まっていると、血流やリンパが滞り、下半身のむくみや冷え、腰痛やひざ痛の原因になることも。

肩甲骨まわりをほぐすストレッチ 肩甲骨パタパタ

20回(10回×2セット)
腕の力を抜き、左右の肩甲骨を寄せたり離したりして筋肉をほぐす。鳥の羽の動きをイメージしてリズミカルに動かそう。たちまち上半身がポカポカ温まる。

(1) 手を腰に当ててひじを引く
背すじを伸ばして立ち、両手を腰に当てる。左右の肩甲骨を中央に寄せるように意識しながら、両ひじを後ろにできるだけ引く。

(2) 背すじは伸びたままひじを前に動かす
背中に入れた力をゆっくり抜き、両ひじを体の前まで押し出す。このとき、ひじにつられて背すじが曲がらないように。1と2を10回、2セット繰り返す。

股関節をほぐす開脚ストレッチ お尻歩き

1分
股関節まわりの筋肉へのアプローチは、まずはお尻の筋肉をほぐすことでウオーミングアップ。骨盤まわりを刺激するので内臓の働きもアップし、便秘解消効果も期待できる。

(1) 脚を伸ばして座り背すじを伸ばす
両脚を前に伸ばして床に座る。床と上半身が90度になるように骨盤は立てて背すじを伸ばす。両手は拳を作り「よーいドン」のポーズ。

(2) お尻を軽く浮かせて少し前に進む
右のお尻を軽く浮かせて前に出して、少し前進する。このとき脚の動きにつられて前かがみにならないように注意。

(3) 反対のお尻を浮かせてさらに前進する
次に左のお尻を軽く浮かせて前に出し前進する。1mほど進んだら、今度は後ろに進む。これを1分間繰り返す。

教えてくれたのは…
峯岸道子さん
BMYスタジオ代表
ヨガインストラクター。2000年に沖ヨガ指導者認定取得後、海外のヨガを学び、その後独自のヨガスタイルを確立。独自理論による「肩甲骨ヨガ」「ヨガ棒」などを開発。08年に「ハンディキャップヨガ」を創設。「yoga is for everyone」をコンセプトに国内外で活躍する。
http://bmy-studio.com/

取材・文/熊 介子(編集部)、別所あやこ、写真/鈴木 宏、スタイリング/中野あずさ(biswa.)、 ヘアメイク/木下 優(ロッセット)、モデル/中井さくら、デザイン/ビーワークス

「これ以上の情報をお読みになりたい方は、日経ヘルス誌面でどうぞ。」

■ 雑誌(紙版と電子書籍版)
日経BP書店で購入する
AMAZONで購入する
楽天ブックスでで購入する
セブンネットショッピングでで購入する
日経ストアで購入する
全国の書店、コンビニエンスストア、駅売店、ネット書店で購入できます。