漢方薬剤師の堀江昭佳(あきよし)さんによると、漢方で血を増やす食材といわれているのが鶏肉だという。「鶏肉以外の肉でもたんぱく質や鉄分をとることはできるが、鶏肉には胃の働きを良くしたり、体を温めたりするといった他の肉にはない作用がある」(堀江さん)。冷え、月経痛、PMSなど女性ならではの不調にも効くとされる。

 そこで鶏肉と、堀江さんお薦めの食材を使った簡単レシピを紹介しよう。早速、試してみて。

【材料を鍋に入れて煮るだけ】基本のチキンスープ&ゆで鶏

 鶏もも肉よりあっさりしたければ、鶏むね肉を、もっとコクを出したい場合は手羽先を使うといい。とったスープは夕食断食中に飲んでもOK。

材料(作りやすい量)
鶏もも肉 …………… 2枚(約250g)
長ネギ(青い部分) …………… 1~2本分
ショウガ …………… 1かけ(薄切り5枚程度)

作り方
1. 材料を全て鍋に入れ、水800m(4カップ)を入れる。
2. 強火にかけ沸いたら、あくを取り除く。
3. 蓋をして、弱火で20分加熱する。
4. 火を止め、そのまま粗熱をとる。
5. 鶏肉とショウガ、長ネギを取り出し、スープとゆで鶏をそれぞれ保存する。

 ゆで鶏は、スープにつけたまま保存してもOK。鶏だけで保存する場合は、水気を軽くのこしたまま調理用保存袋に入れて保存を。スープは「基本のチキンスープ」として保存し、アレンジを加えるなどして使う。

スープのアレンジ●お腹をキレイにするキノコをプラス サンラータンスープ

材料(1人分)
基本のチキンスープ …………… 250ml
シメジ …………… 50g
豆腐 …………… 80g
醤油 …………… 大さじ1/2
酢 …………… 小さじ1~2
塩 …………… 少々
コショウ …………… 少々
小ネギ …………… 1本
ラー油 …………… 適量

作り方
1. 鍋に基本のチキンスープ、小房に割いたシメジを加え、中火で温める。
2. スプーンですくいながら豆腐を入れ、軽く煮る。
3. 醤油、酢を加え、もの足りないようなら塩、コショウで味を調える。小口切りにした小ネギを加え、ラー油をかける。

ゆで鶏のアレンジ●調味料を混ぜてかけるだけ バンバンジー

材料(2人分)
ゆで鶏 …………… 1/2枚分
キュウリ …………… 1/2本
トマト …………… 1/2個
味噌 …………… 小さじ1
ピーナツバター …………… 小さじ1
牛乳 …………… 小さじ1
きび糖 …………… 小さじ1/2
ラー油 …………… 小さじ1/2

作り方
1. キュウリはピーラーでリボン状の薄切りに。トマトは薄切りにする。
2. 味噌、ピーナツバター、牛乳、きび糖、ラー油をよく混ぜる。
3. 皿に1.とほぐしたゆで鶏を盛り付け、2.をかける。

この人たちに聞きました
堀江昭佳さん
堀江薬局(島根県出雲市)代表
漢方薬剤師。不妊カウンセラー。一般社団法人日本漢方薬膳協会代表理事。島根県の出雲大社参道で90年以上続く老舗漢方薬局の4代目。著書『血流がすべて解決する』(サンマーク出版)が20万部を超えるベストセラーに。近著は『血流がすべて整う食べ方』(サンマーク出版)。

野口英世さん
料理研究家
フードスタイリスト、料理研究家として、テレビや雑誌、書籍、広告などで活躍中。主な著書に『使いやすい台所道具には理由がある』(誠文堂新光社)など。

取材・文/岡本 藍(編集部) 写真/TOMOMI 料理・スタイリング/野口英世

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