腸内の善玉菌を増やすものといえば、食物繊維と乳酸菌。そのどちらもを満たすのが、実は味噌汁です。面倒だと思う人でも大丈夫。医師や腸の専門家が薦める、だし要らずの育菌みそスープをご紹介します!

 日本人の腸を支えてきた発酵食の代表、味噌。「それを毎日手軽にとれるのが、味噌汁」というのは、食事指導で味噌汁を薦めている内科医の関由佳さん。

 実は「味噌には乳酸菌が含まれる。乳酸菌は加熱で死んでも、腸内にある善玉菌のエサになる」(関さん)。

 具材の組み合わせで腸の“育菌”効果を高められるのも、味噌汁のメリット。腸ケアに詳しい看護師の齊藤早苗さんは、「具材は海藻、キノコ、野菜の組み合わせがベスト。この3つの食材は総じて食物繊維が多く、この味噌汁を飲むと、腸の調子が整う人が多い」。

 とはいえ、面倒という人もいるだろう。そこで、提案するのが、朝はお湯を注いで1分でできるだし要らずの「朝1分!育菌みそスープ」。イチオシは下の「アボカド育菌みそスープ」だ。納豆をポンと入れてもいい。

 時間をかけられる夜は、具材を細かく切って煮込む「夜5分!育菌みそスープ」を。「くたくたになるまで具材を煮込むと、腸にやさしい」(齊藤さん)。毎日味噌汁を飲むとシミが薄くなるという報告もある。まずは朝か夜の一杯から始めて、お腹ぺたんこに!

朝1分
お湯を注ぐだけ育菌みそスープ

いい油もとれてお通じスルスル
アボカド育菌みそスープ

「森のバター」「食べる美容液」といわれるほど栄養価の高いアボカド。「スムーズなお通じに欠かせない食物繊維と、良質な油のオレイン酸が豊富に含まれている」(関さん)。

<p><b>287kcal・塩分1.5g・食物繊維8.4g</b></p>  <p><b><span class="green_396 size14">材料・作り方(1杯分)</span></b><br> アボカド……1/2個<br> 焼き海苔……適量<br> 味噌……12g(小さじ2) </p>  <p><b><span class="green_396 size14">作り方</span></b><br> <b>1.</b> アボカドの皮をむき、一口大に切る。海苔は手でちぎる。<br> <b>2.</b> <b>1</b>と味噌を耐熱のカップに入れ、熱湯160mlを注ぐ。</p>

287kcal・塩分1.5g・食物繊維8.4g

材料・作り方(1杯分)
アボカド……1/2個
焼き海苔……適量
味噌……12g(小さじ2)

作り方
1. アボカドの皮をむき、一口大に切る。海苔は手でちぎる。
2. と味噌を耐熱のカップに入れ、熱湯160mlを注ぐ。

夜5分
煮込む具だくさん育菌みそスープ

いろんな善玉菌を“餌付け”!
エノキとアオサの育菌みそスープ

「いろんな食材を食べるということは、いろんな種類の善玉菌に餌を与えることになります」(齊藤さん)。エノキダケをシメジやマイタケ、キャベツをハクサイに代えてもOKだ。

<p><b>25kcal・塩分1.2g・食物繊維1.3g(1杯分)</b></p>  <p><b><span class="green_396 size14">材料・作り方(2杯分)</span></b><br> エノキダケ……10g<br> キャベツ……50g<br> 味噌……18g(小さじ3)<br> アオサ(乾燥)……ひとつまみ(1.5g) </p>  <p><b><span class="green_396 size14">作り方</span></b><br> <b>1.</b> エノキダケは小分けにして、長さ1.5cmに切る。キャベツは小さめのざく切りにする。<br> <b>2.</b> 鍋に<b>1</b>と水320mlを入れ、火にかける。キャベツが軟らかくなってきたら味噌を溶きいれる。沸騰する手前で火を止めて、最後にアオサを入れる。</p>

25kcal・塩分1.2g・食物繊維1.3g(1杯分)

材料・作り方(2杯分)
エノキダケ……10g
キャベツ……50g
味噌……18g(小さじ3)
アオサ(乾燥)……ひとつまみ(1.5g)

作り方
1. エノキダケは小分けにして、長さ1.5cmに切る。キャベツは小さめのざく切りにする。
2. 鍋にと水320mlを入れ、火にかける。キャベツが軟らかくなってきたら味噌を溶きいれる。沸騰する手前で火を止めて、最後にアオサを入れる。

この人たちに聞きました
関 由佳さん
カラダクリニック銀座
国際栄養顧問医師

専門は予防医学と栄養療法。2013年にニューヨークへ料理留学した経験を生かしてメディカルフード研究家としても活躍。みそソムリエの資格も持ち、今月末に新刊『みるみる痩せる! 味噌汁ダイエット』(宝島社)が発売予定。

齊藤早苗さん
看護師
コロンハイドロセラピスト

米国で腸内洗浄のライセンスを取得。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座でコロンハイドロセラピー(医療機関での腸内洗浄)を行う。日経ヘルスの連載をまとめた電子書籍『腸をキレイにする腸からやせる』(日経BP社)が発売中。

取材・文/茅島奈緒深 写真/野口健志(料理、プロセス)
スタイリング&料理/タカハシユキ 栄養計算/原山早織(食のスタジオ) デザイン/ビーワークス

「これ以上の情報をお読みになりたい方は、日経ヘルス誌面でどうぞ。」