ベストセラー『脳の強化書』の著者・加藤俊徳さんが教えてくれる、イライラ&クヨクヨしない自分になる方法。鍵となるのは脳の“感情系脳番地”。(前回記事「脳の“感情系脳番地”を鍛えれば、脱イライラ&クヨクヨ!」)。感情系脳番地は左右に分かれていて、働く女性は左脳を意識して鍛えるといいそう。ここでは日常生活のなかに取り入れやすいトレーニング方法をご紹介。左脳の「感情系」を鍛えて、感情を上手にコントロールしよう!

● 悩み事をするときは「悩む期限」を決める
ダラダラ悩みがちな人は、悩む時間にデッドラインを設けて。脳に期限を与えると、「それまでになんとかしよう」と意識するようになるので問題が解決しやすく、気持ちもリセットしやすい。

● 「心が疲れた…」と感じたら、まずは眠る!
気持ちが不安定になり、心の疲れを感じるのは、感情系脳番地の使いすぎが原因かも。そんなときは仕事を切り上げて早く帰り、十分な睡眠を取るのが◎。脳が休まると気持ちもすっきり!

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● 観葉植物やペットに話しかけてみる
帰宅後に観葉植物やペットに話しかけてみよう。仕事モードで興奮していた脳がクールダウンし、穏やかな気持ちになれる。人には言えない素直な気持ちを吐き出せば、ストレス発散にも!


● 食べ過ぎた翌日は粗食を心がける
体調が悪いと脳の働きが鈍り、感情も乱れがち。前日の夜に食べすぎて胃がもたれていたら次の日は粗食にするなど、まずは体の不調を取り除いて。脳がストレスから解放され、感情も安定する。

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● 悲しい気分が続いたら泣けるDVDで発散!
怒りや悲しみは無理に抑えず、感情をすべて出し切ると、感情系の働きが切り替わり冷静に。悲しいときは、あえて泣ける映画のDVDを見るなど、自分なりに感情を吐き出す習慣を身に付けて。


● クヨクヨしたときは化粧直しをしてみる
仕事がうまくいかずクヨクヨしてしまうときは、トイレに行って化粧直しをしよう。あえて違うことに集中すると、脳の使い方が変わり、マイナスの感情から意識をそらすことができる。

● 新しい美容院を開拓してみる
新しい体験をして感情が大きく揺さぶられると、マンネリ化しがちな脳の働きが変わり、気持ちも前向きに。いつもと違う美容院で髪形をガラッと変えたり、服装を変えたりするのがおすすめ。

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● 1日5分、自分の体をマッサージしてあげる
感情と皮膚感覚とはリンクしているため、マッサージなどで皮膚に心地よい刺激を与えると、マイナスな気持ちもプラスに転換できる。毎晩寝る前に行い、1日の心と脳の疲れをリセットしよう。


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● パソコンやスマホに触れない日を設ける
友人のSNSやブログを見てへこんだときは、それらをシャットダウンし、自分と向き合う時間をつくって。やりたいことや、なりたい自分の姿を再確認できると、他人に感情を惑わされなくなる!


● 朝、通勤前に気になるカフェに立ち寄ってみる
日常に変化をつけると脳が刺激され、前向きな気持ちになれる。例えば、出社前に気になるカフェに立ち寄るなど、通勤パターンを変えるだけでもOK。気分が変わり、仕事のやる気もアップすることから始めて!


この人に聞きました
加藤俊徳さん 医師、医学博士・脳の学校代表、加藤プラチナクリニック院長
米国ミネソタ大学でアルツハイマー病や脳機能研究に従事。独自の脳画像診断技術を開発し、胎児から超高齢者まで1万人以上の人性と脳を同時分析。2006年「株式会社脳の学校」を創業し、企業の脳科学研究、開発のサポート、人材育成などを行う。2013年にMRI脳画像鑑定を行う「加藤プラチナクリニック」開設。「脳番地」を提唱し、ベストセラー『脳の強化書』(あさ出版)ほか、『記憶力の鍛え方』(宝島)など脳番地トレーニング本の累計は50万部を越える。

取材・文/岩井愛佳

日経WOMAN2015年2月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります