「フェザー&刺繍」で格上ムードに

Deborah Henry(デボラ・ヘンリー) (C) Getty Images for Michael Kors
Deborah Henry(デボラ・ヘンリー) (C) Getty Images for Michael Kors

 普段はなかなかできない装いを試せるのは、ドレスアップ・シーンならではの楽しみ。やりすぎ感は慎重に避けながらも、一夜限りの非日常体験を味わいたいところ。滅多に使わない演出としては羽根(フェザー)を用いたディテールがある。

 オストリッチ(ダチョウ)のフェザーをたっぷり配したドレスもその一つ。

自然な曲線を描くフェザーが高貴なイメージを漂わせてくれる。実はフェザーは2017年のモード界で盛り上がりが期待される素材になっていて、勢いが続くフリンジに続く話題のディテールになっていきそう。動きにつれてフェザーが揺れる様は社交界ムードを招き入れる。

Yoyo Cao(ヨーヨー・カオ) (C) Getty Images for Michael Kors
Yoyo Cao(ヨーヨー・カオ) (C) Getty Images for Michael Kors

 気負って見えにくいシャツドレスはさまざまなシーンで活躍しそう。襟付きのレディーライクなシルエットに刺繍を施したタイプは、手仕事感が注ぎ込まれ格上の雰囲気を帯びる。刺繍は装いに起伏やリッチ感を添える。さらに、フェザーを加わえれば、風に揺らめく優美でミステリアスな着姿が生まれる。

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 せっかくのドレスアップができるタイミングだからこそ、自分流の華やかスタイリングを試すチャンス。リラックス感や動きやすさ、フレッシュ風味などを生かすのが今の「新ドレッシー」。NYモードを代表する「マイケル・コース」の提案はパーティーが日常的なNYの気分も反映していて参考になる。ドレスアップの技を磨けば、そこから少しずつトーンダウンして、狙い通りのテイストにアレンジしやすくなるから着こなしの幅がぐんと広がる。

文/宮田理江 画像協力/MICHAEL KORS