淡色ニアトーン合わせが利く

 黒やネイビーといった濃い色のコートは同系色で全体をそろえると、沈んで見えてしまう。でも、ベージュや白、クリームといった、淡い色ややさしげカラーのワントーンで整えれば、ダークトーンのようには重たく見えない。

 必ずしも全く同じ色で統一する必要はなく、むしろ近い色同士で少しずつトーンをずらしたほうがこなれた風情に仕上がる。近い色でまとめる「ニアトーン」は上品に映るうえ、全体が調和して映る。こちらのコーデはバッグや靴まで近い色でマッチング。

いつものコートをバサッと羽織るのは禁止!

 寒く忙しい朝にはついつい「いつものコート」を引っつかんで、バサッと羽織って玄関に向かってしまうもの。でも、ボトムスとの相性やバッグの掛け方、色のバランスなどにちょっと目配りするだけで、もっさりイメージや手抜き感を遠ざけられる。マフラーやストールをアレンジしたり、太めのベルトをコートの上から巻いたりといった、一瞬でできる「お出掛け直前技」も使いこなして、この冬はコートルックを軽やかに見せていきたい。

文・写真/宮田理江