あったかスタイルに欠かせないアイテム、マフラー&ストール。多くの人が取り入れているかと思いますが、冬ファッションの「スパイス」として上手に活用できていますか? ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが、ストリートスナップから、単なる防寒にとどまらないマフラー&ストールのおしゃれな巻き方について解説します。

 冬小物の看板役者と呼べそうなマフラーとストール。顔に近い位置でいい仕事をしてくれるので、冬ルックのムードメーカーに位置づけやすい。まとい方はかなり研究されてきたが、実はまだアレンジの余地があった。狙ったイメージを呼び込める「奥の手」をマスターして、冬のコーディネートを自在に操っていこう。

真逆ムードの上下を橋渡し

 武骨でタフな黒革ライダースジャケットと、ロマンティックな小花柄スカートという、ほとんど「水と油」の上下ミックス。無理めのマッチングで両者の間を取り持つのが、ぐるぐる巻きにした大判ストール。

 ライダースの黒革とも渋め色のスカートともなじみやすいニュアンスカラーを選んで、真逆ムードの上下をブリッジ。ベージュやグレーのストールは服との相性を選ばないから、こういう橋渡し役に投入できる。無造作に重ね巻きしてボリュームをこしらえてある分、適度に視線も引き込んで、上下の大胆なコントラストを目立たせすぎていない。