◆赤チェック柄(チェスターコート)
赤チェック柄(チェスターコート)-->

 年齢を重ねてくると、ガーリーな赤チェックには腰が引けてしまいがち。でも、大きめの柄を選べば、幼く見えにくくなる。窓枠風のウインドーペーンやのどかに余白の空いたグレンチェックはお仕事ルックにもなじむ。赤を基調にしつつ、ウォーターカラーの格子を加えることによって、色バランスに深みが出ている。ネックレスとバッグも赤でそろえて、女っぽい押し出しを利かせた。ふくらはぎ丈のタイトスカートでシャープな着映えに。コートの内側には黒と白の細かいチェック柄のトップスを着込んで、上級者風の「チェックonチェック」を組み上げた。

◆赤×黒チェック柄(パンツ)

 赤と黒のチェック柄はどことなくロンドンの気分を連れてくる。どちらも互いを引き立てるベストカップル色だから、装い全体でもツートーンにまとめるのが賢いカラーチョイス。ボーイッシュに見えそうなチェック柄パンツでも、格子が大きめの赤×黒コンビネーションであれば、むしろガーリー寄りに着こなしやすい。ライダースジャケットを羽織って、タフ感をプラス。赤いフリンジのストールがリズムと華やぎを呼び込んだ。レディー顔のバッグを添えて、カジュアル感を遠ざけている。

 チェック柄は誰もが見慣れているだけに、工夫しないで着ると、普段着感だけが目に残ってしまう。白黒赤の3色はシックな割に主張が強く、狙い通りの着姿に整えやすい。幼さを封じ込めるには、アウターでの「堂々使い」や、大きめ格子の「デフォルメ使い」、色数を抑えた「ツートーン使い」の3つが利く。プライベート用と決め込んでいたチェック柄をオンでも着回せれば、秋冬の着こなしバリエーションが格段に広がるはずだ。

(文・写真/宮田理江)