ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんにファッションノウハウを伝授いただくこの連載、今回は、この冬に絶対取り入れたいアウターのコーディネートをユニクロ商品で紹介します。ユニクロとカリーヌ・ロワトフェルド氏のコラボ商品は働く女性の強い味方。トレンド感がありながらエレガントなアイテムがそろっており、特にこの冬ははずせません。
ユニクロとカリーヌ・ロワトフェルドの絶妙コラボレーション
フランス版『VOGUE』誌の編集長を務めたファッションエディター、カリーヌ・ロワトフェルド氏とユニクロがコラボレーションした「CARINE ROITFELD」の2016年秋冬コレクションが2016年11月11日から国内12店舗とユニクロ オンラインストアで発売される。むやみと飾り立てないのに、エレガントで女性らしいイメージが際立つのは、カリーヌ独自のセンスならでは。最新のファッショントレンドへの目配りも利いている。
新コレクションではどちらも生き物を犠牲にしない素材「ファータッチ」「ネオレザー」で仕立てたアウターがそろっている。
リッチな上質感あふれるファータッチ(イミテーションファー)
ファータッチは一見しただけではリアルファーと区別がつかないほど、質感が高められていて、装いにリッチ感を添えてくれる。十分な上質感が備わっているので、ブルゾンでまとっても華やぎが加わる。ファー素材とブルゾンはどちらもオントレンドで、ダブルで迎え入れれば、旬の着こなしに仕上がる。
ブルゾンに適度な押し出しと量感がある分、ボトムスはきれいめフェミニンにまとめて。逆にトップスにボウタイブラウスを迎え、すっきりシルエットのパンツで合わせる選択肢もある。主張のあるファーとのコントラストを意識して、残りのアイテムはすっきりトーンでそろえると、バランスを取りやすい。
昔の印象を持っていると、ファーに重厚なイメージを抱くものだが、ファータッチは軽くて着疲れしにくい。カッティングも自在だから、フォルムがきれいに仕上がる。そこにカリーヌのディレクションが加わって、主役級のコートが生まれた。程よくウエストでシェイプが利いていて、もたつき感を遠ざけている。本物ライクなレオパード柄が全身にあしらわれ、アッパーな風情。ロングブーツを生かして全体をコンパクトに見せていきたい。