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「COS」発、アート感覚なおしゃれを楽しむ

2016年10月1日

H&Mが展開するハイクオリティブランドを着こなす

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ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが、旬のファッション・トレンドを身近に取り入れるためのヒントをおとどけする「ファッション戦略論」連載。今回は、H&Mのハイエンドラインとして誕生した「COS(コス)」に注目します!

アートとファッションの融合

COS 2016-17秋冬コレクション

 アートをまとう装いは一時のブームを超えて、ファッションの1ジャンルになりつつある。アート感覚のウエアを上手に取り入れれば、スタイリングの幅が広がる。H&Mの上級ブランド「COS(コス)」はアート作品からインスパイアされた限定コレクションを発売する。抽象画家の作品から着想を得ていて、着こなしやすいシンプルなデザイン。アートを着るスタイリングも派手さを遠ざけて大人っぽく仕上げる方向に向かいつつある。

ソロモン・R・グッゲンハイム美術館『AGNES MARTIN回顧展』

 アートルックが出始めた頃は代表作をそのままプリント柄であしらうようなストレートで濃いめの迎え入れ方が目立った。でも、今はもっと操り方がこなれている。アートの気分だけをうっすらとまとうようなアレンジは使い勝手に優れ、出番も自然と多くなる。今回のCOSはカナダ生まれの女性画家、Agnes Martin(アグネス・マーティン)の回顧展をきっかけに企画され、鉛筆書きのグリッド(格子)と淡い色彩を得意とした彼女の作品のムードを服に写し込んだ。回顧展の舞台となった、らせん構造で有名なソロモン・R・グッゲンハイム美術館のたたずまいとも調和している。

COS 2016-17秋冬コレクション

 ホワイトのニットは、白やグレーを多用したマーティンの色調を連想させる。細かいグリッドは彼女が好んだモチーフだ。色味のきつくないブルー系の巻きスカートを重ねて生み出したイノセントな雰囲気もマーティン絵画に通じる。すっきりしたツートーンが大人っぽい着映えに導く。ウエストの横で結んだベルトが立体的でアイキャッチー。スカート裾から白ニットがのぞいて、静かなレイヤードを組み立てている。全体として穏やかな幾何学美を帯びていて、直線もすべて手で描いたマーティンの作風を感じさせる。

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Profile
宮田理江
宮田理江(みやた・りえ)
ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。多彩なメディアでランウェイリポートからトレンド情報、スタイリング指南などを発信。バイヤー、プレスなど業界経験を生かした、「買う側・着る側の気持ち」に目配りした解説が好評。自らのテレビ通版ブランドもプロデュース。セミナーやイベント出演も多い。 著書に「おしゃれの近道」「もっとおしゃれの近道」(ともに、学研パブリッシング)がある。公式サイト・fasion bible
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