ニットonニット
白地にネイビーというマリンカラーはおなじみだが、秋冬は少し配色を変えていこう。同じような横縞でも、薄い色やニュアンスカラーを使えば、静かなたたずまいに。穏やかなムードが生まれるから、オフィスでもまといやすい。
リラックスムードのオフタートルニットの上からパールのネックレスを加えると、エレガンスを帯びさせる小技になる。二の腕の高さで色を切り替えたカーディガンとボーダー柄ニットが響き合う。ワイドパンツもニットでやわらかい雰囲気のセットアップ（上下そろい）・コーデに。この秋冬トレンドのニットを響き合わせるスタイリングはこういう風に使いこなしたい。
「ボーダー＝等幅」という約束事をはみ出すと、着姿にドラマが生まれる。さらに、「白系＋1色」というパターンからも抜け出してマルチカラーで弾ませて。アートライクな不均等ボーダーがプレイフルな印象を呼び込んだ。異なる太さのボーダーはリズミカルな着映えになる。
プルオーバーにロングカーデを組み合わせた、「ニットonニット」のアンサンブルはソフトで朗らか。テラコッタ系（オレンジ）は、秋冬ルックをシックに彩る。支持が広がるセットアップ風の着こなしはシーンを選ばない。
アイデア次第で秋冬にも活躍するボーダー
ボーダー柄をアイコンとする「Intimate Diary（インティメイトダイアリー）」は、「秘密の日記」という意味を持つウィメンズブランド。スタイリストとして長いキャリアを持つ小沢宏氏が2011年春夏からスタート。メンズテイストを取り入れつつ、女性らしさを大切にした切り口にファンが多い。メンズの経験が豊富な小沢氏はメンズの魅力をウィメンズの装いへ巧みに落とし込んでみせる。
ボーダーアイテムは着慣れているだけに、かえって油断してしまい、平凡な着こなしにまとまりがち。同席した人とのかぶりリスクも高いから、ありきたりに見えにくいコーデを練り上げる意味は大きい。秋冬に着るなら、まず「夏っぽさ」を遠ざける演出を意識したい。異素材ミックスやレイヤードを取り入れると、ボーダーに新たなムードをまとわせることができる。
文／宮田理江 画像協力／Intimate Diary
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