秋はもうすぐそこ。朝晩が涼しく感じられるようになったらストールの出番です。温かな居心地を大切にするライフスタイル「ヒュッゲ」をテーマにしたストールのスタイリングを、ファッション・ジャーナリストの宮田理江さんが紹介します。

(グラフィック柄)PW1835 80×190 100%WOOL 2万2000円(税抜) EPICE 2018-19年秋冬コレクション

 日本でも流行語になった「ヒュッゲ」はデンマークから広まった、温かな居心地を大切にするライフスタイルのことだ。ファッションの世界でも穏やかでハートウォーミングなテイストが再評価される流れにある。ストールが人気のフランスブランド「EPICE(エピス)」は秋冬のテーマにヒュッゲを選んだ。柔らかいキャラクターを印象づけやすい、ストールを優しげムードでまとうスタイリングは残暑のうちから役に立つ。

狙った印象を引き寄せる使い方

(ポット柄)GW1873 70×200 100%WOOL 2万2000円(税抜)EPICE 2018-19年秋冬コレクション

 「HYGGE(ヒュッゲ)」は要するに「心地よさ」を大切にする意識だ。とりわけ、人とのつながりを通して、幸福感を得ることを重んじる。装いに取り入れる場合は、温かみを帯びた色を選んで。ストールにノスタルジックな柄を迎えると、落ち着いた雰囲気を呼び込める。

 ストールをきっちり巻かないで、首に緩く掛けて、無造作に垂らす操り方は静かなムードを醸し出す。色と柄を生かす上でも、ストールを広げた状態でまとうのはメリットが大きい。シャツの上から重ねると、まるでカラフルなジャケットを羽織ったように映る。ストールを「小物、掛け巻き物」ではなく「服、羽織り物」として使うテクニックだ。

(ランプ柄)SW1874 70×200 100%WOOL 2万2000円(税抜) EPICE 2018-19年秋冬コレクション

 「色彩の魔術師」と呼ばれた、フランスの画家、アンリ・マティス(1869~1954年)。南仏の画家であるマティスの画調をリスペクトした柄は着姿に程よい華やぎや快活さをもたらしてくれる。まるでおとぎ話の場面に出てきそうな「ランプ柄」と「ポット柄」は朗らかなイメージを寄り添わせる。着こなしに取り入れるだけで、人懐こい雰囲気を醸し出せる。

(ランプ柄)SW1874 70×200 100%WOOL 2万2000円(税抜) EPICE 2018-19年秋冬コレクション

 ストール選びでは生地の風合いも肝心だ。艶やかなシルキー調はクールな印象が出がちだが、こちらのようにぬくもりを帯びた質感は装い全体にハートウオーミングな風情を宿す。パステルトーンも柔和な人柄を感じさせる。見る人の気持ちまでほぐす「着るヒュッゲ」だ。