コートは重たさをオフ
秋冬の通勤ルックで主役を張るのは、やはりコートだ。見慣れたロングコートは堅苦しく見えがちだが、コートとカーデのフォルムを融け合わせた「コーディガン」なら、風情が柔らかい。裏地のチェック柄をのぞかせれば、重たく見えにくくなる。実はこちらはリバーシブルだから、チェック柄を表にしても着られる。ノーカラー(襟なし)はソフトな顔つき。ストレッチの利いたガウチョパンツでアクティブな印象に。首にふんわりと巻いたスカーフが大人っぽい。
縦長シルエットが持ち味のチェスターコートにも、ジャケット風に着られるアレンジが加わった。クルーネック(丸首)ニットのプルオーバーと、膝下丈のスカートのセットアップは上下そろいなのにかしこまり過ぎていない。襟は取り外し可能だから、着回しが利く。タイトなスカートがシャープなシルエットを生み出す。
コストパフォーマンスの良い英国調アイテム
オフィスルックはパターンが少ないと思われがちだが、従来のスーツイメージにとらわれ過ぎないで、落ち着いたムードのキーアイテムを軸に組み立てれば、アレンジの幅が広がる。英国気分を取り入れるのは、今秋冬らしく着こなすのに役立つ。「ニューヨーカー」のような正統派トラッドのブランドはブリティッシュブームに乗る上でも頼りになる。アンサンブルやセットアップ、コーディガンなどはオフでも応用しやすいから、シーンをまたいだ着回しでコストパフォーマンスを上げていける。
文/宮田理江 画像協力/ニューヨーカー