シックでモダンな大人女性の魅力を
花火大会や縁日でよく見かけるせいか、浴衣には「気取らない遊び着」のイメージが強い。でも、上品なデザインを選べば、もっと出番を増やせる。薄い水色で染め、ナデシコや桔梗の植物柄を配したこちらはシックな着映え。色と柄のバランスがくどくなくて、涼やかでありつつ、気品も帯びている。
和柄の日傘が全体に品格をもたらした。足元も二枚歯の下駄でしっかりジャパネスクなたたずまいに。半襟を合わせて夏着物としても着られるから、特別な日以外にも楽しめる。重ね付けしたリング、帯に挟んだ小物入れなどにも目配りが行き届いている。
着物に代表される、日本の服飾文化が世界的に再評価される中、本家の日本人としては「和」の着こなしを深めたいところ。普段はなかなか和服を着る機会がない人にも、割とハードルの低い浴衣はいろいろなアレンジを試しやすいはず。
例えば、髪型は浴衣に合わせてセンター分けにしてみると、イメージが様変わりする。さらに、かんざしを挿して、妖艶な雰囲気にもレトロなムードにも寄せられる。
渋いトーンの浴衣なら、帯や小物で華やぎを添えやすい。黒の帯にスパンコールをあしらって、あでやかさをプラス。袖先のブレスレットも穏やかにきらめく。黒の扇子はアダルト感を足し込んだ。
落ち着いた色の浴衣は地味に見えすぎないよう、小物やアクセサリーをアクセントにしたい。