ネットワークを広げる

ステップ5、ネットワークを広げ、自分を売り込む

 キャリアの再スタートにあたっては、人脈が重要な役割を果たします。それも近しい関係だけではなく、「友人の友人」などもっと広い範囲の人脈によって就職が決まる場合も多いのです。再就職の際に、情報源としてハローワークなど公共機関の窓口と共に、元の職場の上司や同僚が役にたった、という研究結果もあります。仕事関係のつながりだけでなく、昔の友人、同級生、ママ友、PTA、近所の方、趣味のサークル仲間なども、大切な人脈。就職するためにやみくもに自分を売り込んだり、急につきあい方を変えたりすることはお勧めしませんが、自分の経験や仕事への思いについて語ることで、新しい機会が訪れる可能性もあります。

 また、新しい出会いが新しい情報、機会をもたらしてくれる可能性もあります。昨今では、ソーシャルメディアを通じて様々な人とつながることができます。元の職場の上司や同僚にコンタクトしたり、名刺をつくって新しい出会いの場に積極的に出かけるなど、ネットワークを広げていくことも考えてみましょう。

新しい自分の人生をスタートさせる

ステップ6、家族からのサポートを得る

 「お母さん」が働くためには、家族の協力を得ることが必要になります。夫婦や家族の状況はそれぞれ違うので、自分たちなりの解決策が必要となります。妻の再就職に大賛成という夫ならばいいですが、夫は仕事、妻は家事、という役割分担になっていた夫婦では、妻が仕事に出た場合に家事はどうするのかを、しっかりと話し合う必要があります。

 今まで「お母さん」だけがやってきた家事を誰が負担するのか、家族みんなで負担できるのか、外部の手を借りるのかなどについても話し合っておきましょう。

ステップ7、復帰するか、またはリローンチ(再出発)する

 最後のステップは、以前の職場に復帰する、または新しい領域にリローンチ(再出発)する、ことです。「再就職して良かった」と思えるようになるためには、無理は禁物です。職場に戻って、自分よりも若い人と肩を並べて仕事をすることになっても、自然体で自分のペースを守って働くことを心がけましょう。

 再就職をするということは、ただ単に再度職場に戻ることではなく、家族のために自分のやりたいことを後回しにしていた「お母さん」が、子どもの成長と共に、新しい自分の人生をスタートさせることを意味しています。「その時期が来ている」と感じている読者の方は、ぜひこの7つのステップを参考に、再出発の準備に取りかかってみてはいかがでしょうか。