神戸ファッション美術館について

 神戸ファッション美術館は、ファッションをテーマにした日本初の美術館。兵庫県神戸市東灘区にある海上都市「六甲アイランド」に1997年開館しました。外観はUFOをイメージさせる斬新なデザインで、内部は4層で延床面積17,000平方メートルという、大規模な美術館施設です。

 ファッションに関することを様々な視点からとらえたユニークな展示を行っているほか、ファッション産業の人材育成を目的として「素材」、「色彩」、「歴史」、「文化」、「ファッションの視点」、「展示」、「デザイナー」の7つのカテゴリーで服飾講座を開講しています。

 なお、2015年10月17日(土)~2016年1月12日(火)まで、『日本衣装絵巻―卑弥呼から篤姫の時代まで』を開催中。かつて春の京都を彩った「染織祭」、そこで蘇った、古墳時代から江戸時代の復元女性衣装、8時代100領を一堂に紹介しています。染織の黄金時代とも称される当時、最高の技術をもった職人や研究者、有職故実が京都に集結し、史実を元に考証し、復元した傑作衣装の数々を、絵巻物を見るように楽しめます。

【染織祭】とは
昭和初期、経済不況の中、京都の基幹産業だった染織業の振興をはかるべく1931年(昭和6)から20年間、執り行われた祭。染織を司る9神を祀る「祭祀」と「女性時代衣装行列」で構成され、京都の葵祭・祇園祭・時代祭にならび「京都の四大祭」として、盛大に行われた。しかし、優雅な衣装行列は、日中戦争が始まると自粛され、戦争の混乱の中で人々の記憶から消えていった。

Information
神戸ファッション美術館
URL/ http://www.fashionmuseum.or.jp/
開館時間/10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
休 館 日/水曜日(祝祭日の場合は開館、翌日休館)、年末年始

文・写真/黒田隆憲