この連載では、美術館や博物館に併設されたミュージアムショップを紹介。美術館のコンセプトや展示物にまつわる書籍や資料、オリジナルグッズやコラボグッズ、ギフトに最適なグッズも見つかります。知的好奇心をくすぐられることもしばしば。第21回は、神戸ファッション美術館のミュージアムショップ「museum in museum」を訪問しました。

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アマチュア作家・デザイナーの卵・若手クリエイターの作品に囲まれる

 六甲ライナー「アイランドセンター駅」より徒歩2分のところにあるモダンな建物「神戸ファッション美術館」は、ファッションをテーマにした日本初の美術館として1997年に開館しました。そのミュージアムショップとして、2007年に併設されたのが「museum in museum」です。

 こちらのショップでは、神戸を拠点に活躍していく若手クリエイターの支援~育成を目的に、定期的に公募をおこなっており、あらゆるジャンルやカテゴリから選ばれた作品を販売へとつなげるシステムを導入した、非常に珍しいミュージアムショップです。

 「当店で展開している商品のほとんどは、公募で選ばれたアマチュアの作家さんによる、ハンドメイドの商品です。現在は十数名のアーティストさんによる作品を委託販売しておりますが、多い時には24、5名、兵庫県だけでなく全国から応募が来ていますね」

 そう話してくださったのは、ショップ担当の日向由貴子さん。作家さんと綿密に連絡を取り合い展開している商品を、お客様が楽しそうに手に取って、実際に購入してもらったときが一番嬉しい瞬間だそうです。

ショップ担当の日向さん
ショップ担当の日向さん

 「機械刺繍による海洋生物のブローチや、透明樹脂を利用したイヤリング、日本の民話をモチーフにしたスカーフなど、本当に個性的な作品がたくさん揃っていますので、普段のワードローブと是非とも組み合わせて頂くことで、オリジナリティあふれるファッションを楽しんでいただけたらと思います」(日向さん)

 また、ショップ隣にライブラリーを併設。ファッションに関わる蔵書約3万8000冊やファッション雑誌、インテリア雑誌を所蔵しているほか、DVD、ビデオ、LD、CDなど視聴覚資料が豊富にあります。貸し出しは行っていませんが、書籍、雑誌の閲覧はもちろん、DVDなどはテレビのあるブースで視聴が可能です。

 アカデミー賞で「衣装デザイン賞」に輝いた映画、ファッションショーのコレクションDVDなど、服飾に関わる作品、資料が揃っており、ファッションを勉強している学生や、アパレル業界で働いている方も訪れるそうです。

 他のミュージアムショップとは一味違う品揃えの「museum in museum」。神戸に訪れた際は、是非足をお運びください!

※ミュージアムショップおよびライブラリーの利用には、美術館のチケットは不要です。